今日は、遠足、いや遠輪だ。
朝4時20分起床。
昨晩は8時30分に就寝し、約8時間グッスリと熟睡したので、爽やかな寝起きであった。

炊き立ての熱々のご飯に、昨日買ってきたばかりの新鮮な生卵を落とし、醤油をさ~~っとかけて、一気に胃袋に叩き込む。
どんなにお腹が一杯の時でも、食べる自信がある大好物である。
最後の晩餐には何を?と聞かれた時に、迷わず答える食事である。
卵ぶっかけご飯ではない。
湯気が立っている炊き立ての熱々のご飯に、黄身がプリンプリンな新鮮な卵というのが条件である。
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更にもう一杯は梅干しご飯である。
美味しい梅干しをのせた熱々のご飯も、これまた美味い。
しかし、これは3番くらいだ。
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静岡市の高校時代の同級生のHさんの自宅に7時集合だが、自転車の積み込み等があるので、5時30分に出発。
6時10分に到着。
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今日の遠輪、いやサイクリングの完璧な計画を立ててくれたSさんの車に、Sさん、Hさんそして私の自転車を積載し、いざ出発!

高速道路を利用し、目指すは、伊豆。

そう、今日のサイクリングは、〝天城越え” 。
あなたと~~~♪ 越えた~~い~♪♪ 天城~~~♪ご~~え~~~♪♪
御存じ、石川さゆりの名曲である。
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天城峠の麓の駐車場に車を停めて・・・・・
自転車の準備。

曇り空であるので、天気が心配だが・・・・・・・・。

今日は、私が参加と言う事と、私がポタポタサイクリングを強く強く要望したため、本来行こうと考えていたコースを大幅に変更してくれ、超マイルドなツーリングコースにしてくれたと言うので、安心して、いや信用して、浮き浮き気分な私。
自転車を組み立てながらも、思わず・・・・・あなたと~~~♪ 越えた~~い~♪♪と心の中でくちずさんでしまった能天気な私。

準備が出来た自転車を自転車置き場にセットし、トイレに。

いよいよ、天城越えがスタート。
天城峠越えである。
しばらく進むと、右手に浄蓮の滝が見えた。
演歌の歌詞そのものだ。
否が応でもテンションは上がってくる。
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しかし、2人の後ろ姿は全く見えない。
私も、一生懸命漕いでいるのだが、そう簡単に上られる坂ではない。
天城越えである、そんな簡単な筈はない。
そんな簡単では、面白くは無い・・・・・・・。
多少きつい方が、面白いじゃないか・・・・・ブログ的に・・・と、この時はまだ序盤であり心も身体も余裕があった私。
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何とか天城峠頂上に到着。
ふ~~~!
頂上で2人が待っていてくれた。
思ってた程、辛くなく、ホッと一安心。
多少の筋肉痛は出ているが、天城越えである、このくらいは折り込み済みである。
今日は、ポタポタで終わる事ができそうで、本当に安心である。

写真撮影の後、Sさんの口が開いた。
ここから下るからウィンドブレーカーが必要だと・・・・・・。
長い坂道を必死で上がって来たので、汗びっしょりであるが、忠告通り、火照った体にウィンドブレーカーを着用。
昨年、アイアンマンレース、ニセコアンヌプリの山頂を思い出した。

しかし、Hさん、Sさんは早い、いや早過ぎである。
いや、正確には私が遅過ぎである。
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スタートして、直ぐに差が付き・・・・

必死で付いて行くも、アッという間に、こんなに差が付き・・・・・・・

数分後には、全く姿が見えなくなってしまう。
今日は、ほぼ、ず~~っと、一人ぽっちサイクリングであった。

さて、何とか前半戦が終わり、昼飯タイム。
グルメなSさんがリサーチしてくれた名店 「とんかつ一力」。
店構えから期待大である。

皆に合わせて、とんかつ定食。
このボリュームで1,026円は安い。
こんなボリューム食べられるかな~~、さらにこんなに食べて後半戦胃がもたれないかな~~?と不安であったが・・・・

全く脂っこくなく、実にあっさりとしていて、ペロリであった。
グルメのSさんセレクトは、流石に間違いない!

食後は、補給食用に、近くの和菓子屋さんに。
ここもSさんのリサーチ済みの間違いのない店だ。

私は、さくら歯饅頭をセレクト。
玄関から出る時、スパイクが玄関マットに引っ掛かってしまい、こけてしまった。
Hさんから、ブログにしっかりと書くように言われたので、恥ずかしい事だが、真実を書かないといけないので、男らしく書いた。
私だって、こけることだってあるさ。
人間だもの!

さて、次は二つ目の峠、婆娑羅峠を上り始めた。
天城峠だけだと思っていたが、折角だから・・・・・・と。
ま~~まだ私の足も多少は残っているので、折角伊豆まで来たのだから・・・・・・・。
行くぞ~~~!
しかし上りはきつい。
二つ目は婆娑羅峠である、一つ目の天城峠よりきついじゃないか!
マ・ジ・カ!
何か、いや~~な予感がし始めた。

暫くすると、雨が降って来た。

大きなループ橋を通過し・・・・・

下ると海が見えてきた。
伊豆の海は、どこか品があり、情緒がある。

天城峠を越え、更に婆娑羅峠を越えた。
もう大分、いや、かなり足に来ている。
もう十分である。
そろそろ終わりかな?
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しかし、ここで、思わぬ言葉が、私の耳に届いた。
「これからが本番ですから・・・・」
本日のメインイベント、仁科峠越えの始まりのアナウンスであった。
「聞いてないよ~~~!」
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そんな言葉は通じる相手ではない。
真っ白で綺麗な歯のSさんに笑顔で言われると、何も言えない。
やっぱり、そ~~か!
で・す・よ・ね~~!
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上る・・・・・・・

上る、上っても上っても・・・

まだまだ上る・・・・・・・・・
今日の坂は、かのニセコアンヌプリ以上だ。
これは、やっべ~~~ぞ!
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私の心は、完全に、へし折れた。
仁科峠の上り坂は長過ぎである。
反則である。
「俺、何で、こんなことしてんだろう?」
こんな言葉が、純粋に頭に浮かんだのは、昨年のアイアンマンレース以来である。
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峠っちゅ~~所は、本来、バイクや車で攻めると所であり自転車で攻める所じゃないんじゃね~~の!!
久しぶりにマイナス思考と言う、ヘッポコな自分が顔を出し始めた。
うんざりするような長い長い上り坂を上ると、随分前に到着した2人がカメラを向けてくれた。

更に、そこには上って来た者だけに与えられる神様のご褒美、絶景がお出迎えをしてくれていた。

無事、仁科峠の頂上1.3キロ手間に到着。
看板を見ると、どちらに行っても峠らしい。
峠だらけである。

大腿四頭筋は悲鳴を上げている。
足が笑っている。
自転車を投げ出し、筋肉休憩。

トンカツ屋さんのご主人が補給食にどうぞとくれたカツサンドを頂いた。
うっま~~~~!

化け物2人と一緒に記念撮影。
2人は、まだまだ余裕の笑顔である。

さっきの雨が嘘のような晴天。
長い長い上り坂を上って来たので、体はポッカポカである。

しかし、上りがあれば下りがある。
人生~♪楽ありゃ~~♪苦~~も♪ある~~さ~~♪
いやその逆、人生苦もありゃ、楽もあるさ~~だ。
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しかし、下りには、ウィンドブレーカーが必須らしい。

ぐる~~と回りを見ると、目に入って来るのは・・・・・・こんなヨダレが出そうな・・・・・いや目まいがしそうな風景である。

本日3つ目の峠、仁科峠を越え、最後は風早峠越え。

もう私の足は、完全に終わった。
お腹一杯である。
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総走行距離90.2キロ、獲得標高1723メートル、時間4時間33分。
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私の強い要望であった超マイルドなポタポタサイクリングをSさんに伝言してくれたHさん、それを受けて企画してくれたSさん、本当にありがとうございました。
大満足です。
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私は知っている。
これが、H&Sさん式の心からの〝おもてなし” であることを・・・・・。
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これは、日本人特有な心であろう。
「つまらない物ですが・・・・」と謙遜しながら選びに選んだ茶菓子を渡す和の心であろうか。
日本で生きるには、言葉の行間をしっかりと読まなくてはいけない。
想像を超えるおもてなし・・・・これぞ、外国人には理解し難い日本人の心である。
日本人の心を言えば、演歌の心である。
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演歌の心と言えば 「天城越え」
お後がよろしい様で・・・・・。