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2015年8月

2015年8月31日 (月)

でかい声

今日も、3名の患者さんから、「先生、元気い~ね~。」と言われた。

ほぼ毎日、誰かには言われている気がする。

しょっちゅう言われるので、スタッフも、笑ってくれる。

ど~~してだろ~~?

いつから声がでかくなったのだろうか?

幾つかの原因が考えられる・・・・・

一つは、18歳で九州歯科大学空手道部に入部した時、先輩から、先輩の姿を見たら、どんなに遠くても聞こえる様な大きな声で「押忍!」と挨拶しろと教わり、大きな声を出す習慣が身に着いた事が考えられる。

一つは、24歳で歯科医師になったが、童顔で体が小さい私は、常に年齢より若く見られるのが悩みだった。今でこそ、若く見られたいと思うが、当時は患者さんに安心感を与えるために実年齢より年上に見られたかった。

25歳でパーマをかけたのもその為だ。

更に、患者さんに舐められない様に、気魄を持って接しようと考えたのも一つ考えられる。

そんなこんなで、声がでかくなったのかも知れない。

ま~~~時森先生(マサ)が丸山歯科医院に勤務して居た時は、その座はマサに譲っていたが・・・・・・・・・・・。

当医院は広いので、インカムを使っているが、マサは医院のどこにいても聞こえるので、誇張でも何でもなく、実際にマサにはインカムは要らなかった。

〝声がでかい” と言うと聞こえが下品だが、〝元気” と表現して欲しい。

患者さんから

「先生、声デカいね~~~。」と迷惑そうに言われたら、改めるが、

「先生、元気い~~ね~~~。」と言われる内は、このままで行こうと思っている。

でも、かみさんからは、よく、こ~~言われる。

「もう少し、声を小さくしたら・・・・・・・・・・、家は寿司屋や居酒屋じゃないんだから・・・・・。」

2015年8月30日 (日)

大学の後輩、安本ちゃんと・・・・・。

本日午前8時30分に東海大地震が発生すると言う予知がされていたので、今朝は7時に起床し、朝食をとり、30分前の8時から地震に備えた。

8時ちょい過ぎ、携帯が鳴った。

見ると、組長からである。

「はい、丸山です。」

「丸山さん、今日、地震が来なくなったみたい。雨が激しいから地震止めたみたい。」

「マジですか。地震は延期ですか、中止ですか。」

「まだ詳しい事は分からないから、また連絡するよ。」

「ありがとうございます。宜しくお願いします。」

流石の地震も、雨には勝てない様だ。

安全第一の英断である。

午前中の予定が空白になったので、10時のィップネス藤枝開始時間に合わせ。9時45分まで事務仕事をして、出掛けた。

まずはジョグマシーンでランニング。

世界陸上女子フルマラソンをTVで見たかったからだ。

ジョグマシーンはTV画面を見ながらできるのだ。

両隣の方も、世界陸上を見ていた。

日本勢3人が先頭集団から落ち、7位争いになった所で、ジョグマシーンを終了し、本日の目的である水着に着替え、プールに向かった。

11時30分に藤枝駅近くで、長男と待ち合わせをしていたので、11時15分にティップネスを出ようとすると、見覚えのあるイケメンが居た。

眞野ちゃんである。

話せば長くなるので割愛するが、世界最速記録を記録した様だ。

12時30分、焼津市で来年4月に開業予定の安本ちゃん(大学の後輩である安本先生)が丸山歯科医院見学に来てくれた。

現在、熱海市で勤務医をしている安本ちゃん、今朝、開業予定地で地鎮祭があったついでに寄ってもらった。

私は昨年、初対面であったが、ユーの大学時代の先輩という事を聞き、ユーを通じて、焼津に来る用事があったらおいでよと、先輩風を吹かせて口約束をしていた。

その約束を忘れてはいなかった様だ。

現在34歳、開業に適した年齢と言えるだろう。

可愛い後輩である。

その後、いつもお世話になっているヒロ・ワールドの福島親子と山本さんと安本先生、戸塚先生と6人で昼食を共にした。

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ヒロ・ワールドは、丸山歯科医院開業以来、本当にお世話になっている業者さんである。

仕事での付き合いは、信頼関係がなくては成り立たない。

心を許せる全面的に信頼できる人間である。

さて、来年4月の開業に向けて、不安感が漂っていたが、不安なのは皆一緒である。

開業して、何年経っても、不安は消えない。

開業して20年目に突入する私も、未だ不安は拭い去れないのだから・・・・・・・・・。

患者さんの為に、全力を尽くし頑張るしかない、と話をした。

さて、安本ちゃんは、今年の焼津港マラソンに参加したという情報をゲットしたので、来年は島田大井川マラソンにエントリーする約束を取り交わした。

結局、落ち着く所はソコ?

そ~~~、ソコである。

悩んでも仕方がない。

悩む暇があったら、体を動かせば、悩みは消える筈だ。

開業医たるもの、ストレス発散方法を確立しなければ、体がいくつあっても足りない。

会食後、急いで帰宅し、息子と約束していた秋服を買いに出掛けた。

ガタイと好みが全く違う二人なので、3軒回って約束を果たした。

帰り際、舎弟(息子)を引き連れ、スーパーに寄り、夕食の買い出し。

舎弟にカートを引かせ、私は、食材を入れるだけ。

楽ちんである。

購入後の荷物持ちも、当然、舎弟の仕事。

これまた楽ちんである。

身長こそ私より約10センチ大きいが、親分と舎弟の関係である。

親分の気分を味わえるのも、あと数日だ。

2015年8月29日 (土)

野郎だけの夕食

かみさんが留守なので、息子二人と私とルパン、全員男の暮らし。

いつものペースを崩したくないので、かみさん在宅中と同じく、飯の買い出しと飯作りは私が、

洗濯と飯の後片付け(皿洗い)は息子二人に分担させた。

飯作りと飯の後片付けは、それほど苦ではないが、洗濯だけは、ど~~も性に合わない。

言ってみれば、苦痛である。

これだけは、やりたくない。

ど~~してか分からないが、洗濯だけは、ど~にもこ~にも、やりたくない。

何故か分からない。

食べ物でも、嫌いな物があるのと同じだろうか。

・・・という訳で、息子にさせている。

.

診療後、空手着に着替え、空手に行き、帰りにスーパーで夕食の買い出しをし、帰宅してから腹を空かした息子とルパンに、急いで夕食作り。

今晩は、鍋。

鍋は楽である。

鶏肉をドサッと入れて、キャベツ2/3個を適当に切って、ニラ2束、椎茸、舞茸、エリンギ、シメジ、エノキ各1パックを土鍋に詰め込み蓋を閉める。

大きな土鍋だが、量が多過ぎて閉まらない。

しかし、熱を加えることにより段々閉まってくると思ったが、結局、量が多過ぎて最後まで完全には閉まらなかった。

ボリュームがあるが、鶏肉以外はほぼカロリーが無いので、ヘルシー鍋。

土鍋に山盛り一杯詰め込んで、煮込んで、野郎3人で、一気に食う。

私は成人なので、ビールで乾杯。

息子はまだ19歳で未成年なので、ウーロン茶。

ルパンは、水道水。

大学4年間での目標、卒業後の目標について、語り合った。

実現できるかどうかは別として、2人とも、明確な、しっかりとした目標設定があり、安心した。

目標設定は大事である。

私も、次の目標を設定しなければ・・・・・・・・・・・、息子の話を聞いて刺激を受けた。

夢のある話は、い~~~もんだ。

ビールの次は、日本酒を飲みながら、息子と話をした。

アルコールを飲むと、ど~~も話が長くなってしまう。

相手が息子となれば、尚更である。

今日は、かみさんがいないので、私を止める人間が誰もいない。

たまには、い~~じゃん。

鍋を見ると、とっくに空になっているではないか。

〆はちゃんぽん麺。

お腹一杯になった。

話のお腹も一杯になった。

自分のペースで食べ、自分のペースで飲み、自分のペースでしゃべり、気がすんだら終了。

「じゃ~~~後は頼んだぞ。」

後片付けを頼んで、テーブルを後にした相変わらず我儘な親父であった。

2015年8月28日 (金)

院内勉強会

毎月第3金曜日12時からの1時間は、診療を早く切り上げ、院内勉強会の時間に充てている。

今月の第3金曜日は私が休暇中であったため、わがままな院長都合で今日に延期させてもらった。

さて、今週火曜日から静岡歯科衛生士専門学校の第3期実習生二人が臨床実習に来ているので、お二人にも参加してもらった。

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今日の演者は、デンタルコーディネーターの曽根信子さん。

演題は「歯科的アンチエイジング」

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現在53歳になる松田聖子の写真から始まり、歯科的アンチエイジング・・・・・・そして丸山歯科的アンチエイジングまで話を発展させてくれた。

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アンチエイジング歯科学会のHPを見ると、こう書かれている。

「アンチエイジングは抗加齢と訳されているが、ウェルエイジングあるいはヘルシーエイジング、 ハッピーエイジング、ワンダフルエイジング、などと言い換えてもよい。 要は、いい年齢の刻み方を歯科から検証し、提案し、サポートを行うのが 歯科医療に携わる全ての人の使命であると考える。」

歯科治療の細かい内容は、私が考える内容とは若干異なるが、目的は一緒である。

現実問題として、〝若返り” は、現代の医学では不可能である。

〝老い” は全ての人間に訪れ、誰もが避けられない現実である。

しかし、老いのスピードをある程度コントロールすることは不可能ではない。

丸山歯科医院に来院して頂いている全ての患者さんに、いい年齢の刻み方をしてもらえるサポートができれば幸いである。

勉強会の後は、弁当タイム。

曽根さんお気に入りのヤマキさんのお弁当。

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たいへんおいしゅうございました。

 

2015年8月27日 (木)

いつもの木曜日

今朝は、休診日なので、起床はゆっくりと7時10分とした。

午前10時に、銀行の方が来てくれるので、それまでに会計事務を行わなければならない。

予定時間2時間なので、朝食とルパンの散歩時間を考慮し、朝8時から始めれば10時には間に合うと踏んでの起床時間7時10分である。

さて、起床後は、いつもの様に、まずは体重測定。

月曜日の夜には59.20キロまでに膨らんだ体。

しかし、今朝は55.20キロと通常の体重に戻っていた。

一体何だったのだろうか?

レース後は、もう運動はしたくないと思ったが、今朝は妙に体を動かしたくなった。

銀行の方が帰ったのが11時10分。

輪行バッグに入ったままの自転車を、急いで組み立て、約2時間のサイクリングに出掛けた。

たった4日前のアイアンマンレースが、今となっては、昔の出来事の様である。

人間の脳なんて、現金なもんだ。

しかし、肉体は4日目前の出来事を4日前の事として覚えている様で、疲労感が残っている。

ゆっくり、ゆっくりとしたサイクリングで、疲れた肉体を癒した。

.

サイクリングから帰り、自転車を車庫にしまい思った。

今日は、これから走らなくてもい~~んだ。

天を仰ぐと、空がいつもより美しく見えた。

大きく息を吸い、幸せを満喫した。

シャワーで汗を流し、いつもの様に、食材の買い出しに行き、午後5時からの空手に出掛けた。

いつもの木曜日だ。

当たり前の事が、やけに平和な出来事に感じるのは気のせいだろうか。

2015年8月26日 (水)

丸山塾

今日は、8月最終水曜日。

丸山塾の日である。

昨晩は、体が疲れていたので、今日の久しぶりの診療に備え午後10時には寝ようと予定していたが、丸山塾の課題が終わっていないことに気付き、お勉強をしたので、就寝が1時50分になってしまった。

レース当日の起床時間じゃないか!!

大学の試験の一夜漬けを思い出した。

人生楽ありゃ苦もあるさ・・・・・。

午後7時30分ジャストにスタート。

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今日の服装は、いやらしいがアイアンマンのフィニッシャーTシャツ。

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ここで、な・な・なんと、マサからサプライズプレゼントがあった。

BECOME IRONMAN

MARUYAMASEIJI

I’M IRONMAN

そして映画のIRONMANのプリントがされているではないか。

大感激である。

急いで、このポロシャツに着替えて来た。

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こんな素晴らしいポロシャツを着ているので、今日の丸山塾に規制をかけた。

通常は、塾生は私の事を〝ボス” と呼んでいるが、今日だけは〝鉄人” と呼んでもらう事にした。

間違えて〝ボス” と読んだら、罰金100円と言うペネルティーを科した。

さて、課題発表から・・・・・・・・・

まずは、戸塚先生(通称:ユー)から。

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 次いで時森先生(通称:マサ)

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今日の課題は、最近、丸山歯科でも力を入れている、歪んだ噛み合わせを修正する咬合治療。

虫歯や歯周病は、レントゲンでハッキリと診断できるので、言ってみれば、誰でも診断可能である。

もっと言えば一年目の若葉マークの歯科医師でも診断可能であるが、噛み合わせの歪みとなると、レントゲンでは写らないし、見た目の不正咬合とは、ちょっと違う次元の話になるので、その診断方法、治療方法と大変興味深い内容であった。

さて、課題発表そしてディスカッションの後は、夕食タイム。

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夕食後は、自由演題。

ユーは、日本歯内療法学会誌から3つの症例発表を交え発表してくれた。

学会誌に投稿される症例だけあり、興味深く勉強になった。

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次いでマサ。

マサの発表は、歯周補綴に関する最新知見、最新のトピックスを発表してくれた。

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へ~~~、知らなかった!

ユーとマサ、二人の塾生の発表に、勉強させてもらった。

ごっつぁんです!

最後は、夏休みの共通課題図書。

今回の課題図書は、私が選択。

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私の大好きな、いや尊敬している人物。

「吉田松陰の留魂録」

同じ本を読み、ディスカッションした。

丸山塾では、歯科のお勉強だけでなく、人生のお勉強のすることにしている。

3人とも、いつになく熱くなってしまったようだ。

自宅に帰り、ポロシャツを脱ぎ、しばし観覧・・・・・・・・・・・・・。

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IRONMANのプリントとは、凝ったポロシャツを・・・・・・・・・・・

IRONMANって、どんな顔をしているのだろうか?

・・・・・・・・・・・・っん?

・・・・・・・・っん?

・・・っん?

・っん?

IRONMANって、滅茶苦茶イケメンじゃね~~か・・・・・・

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顔が私の顔になっているではないか・・・・・・・・・

そ~~~か、映画のIRONMANの俳優は私だったんだ。

昔の事なので、演じてたのをすっかり忘れていた。

っな訳ないか。

さて、眞野先生から頂いた絵とメッセージ入り色紙

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今日頂いた大変凝ったポロシャツ、宝物である。

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嬉しくて嬉しくて、並べて、これを眺めながら、これを肴に2時間一人酒をした。

私は、三国一の幸せ者だ!

2015年8月25日 (火)

長旅の終わりに感じたこと

6泊7日の眞野先生との男二人旅もついに最終日となった。

7日間、同じ時間に寝て、同じ時間に起き、毎日朝晩と2回一緒に風呂に入り・・・・・同じ苦しみ、同じ楽しみ、同じ達成感を味わってきただけに、今朝起床した時は、感慨深いものが溢れてきた。

時間をきっちりと決めて、その通りに行動しないと気が済まない私。

この旅行中も、前日に翌日の行動計画を決めて、その通りに行動してきた。

今朝の行動計画は、

朝6時起床、朝風呂に入り、帰り支度をして、

7時から朝食を摂り、

7時45分に予約したタクシーで洞爺湖駅に行き

8時7分発の電車に乗り伊達駅に行き、トヨタレンタカーに電話し、迎えに来てもらい、レンタカーで道央自動車道(高速道路)で千歳ICまで行き、新千歳空港まで行く。

帰宅予想時間は午後7時。

携帯のタイマーを5時50分にセットし昨晩は寝た。

5時50分携帯の音で起床。

横を見ると真野先生が居ない。

散歩にでも行っているのかな?と思い起き窓を開け、水を飲んで待っていると、眞野先生が部屋に入って来た。

何かを持っている。

「丸山先生、50歳誕生日、アイアンマン達成おめでとうございます!」

な・な・なんと、プレゼントであった。

まさにサプライズである。

中を見ると、50歳の誕生日&アイアンマン達成記念の絵であった。

友人の画家に書いてもらったらしい。

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アイアンマンになれなかったら、そのまま持って帰っていったと思うと、達成できて本当に良かった。

粋な計らいに、ちょっと、うるうるっと来てしまった。

眞野先生とは15歳違うので、50歳の半世紀祝いは15年後。

35歳でアイアンマンの称号を手中に収めた眞野ちゃん。

彼の性格からすると、50歳の時には、度肝を抜くような事にチャレンジしているんじゃないかと今からゾクゾクする。

私は65歳になっているので、さすがにそのチャレンジに付き合うことは出来ないが、応援は出来ると思っている。

その時には、お返しサプライズを、と考えている。

今から楽しみである。

さて、この長旅を振り返ると・・・・・・

ディズニーランドでは、5分のアトラクションを楽しむ為に5時間待つことも珍しくないのではないだろうか。

5分に対し5時間(300分)待つ、アトラクション時間に対し30倍の待ち時間だ。

今回は、スプラッシュマウンテンでもなく、プーさんのハニーハントでもなく、スペースマウンテンでもない、アイアンマン北海道という長時間のアトラクションを選んだのだ。

14時間43分のアトラクションであった。

しかし、このアトラクションを楽しむ為に1年待った。

14時間43分(883分)に対し1年(525,600分)待つ、アトラクション時間に対し、何と595倍の待ち時間である。

それを思えば、14時間43分では短すぎるのかも知れない。

しかし、今回のアトラクションでは、ヘッポコで弱い自分が露わになった。

どんな苦境に遭遇しても、決して心が折れない強い精神力を養うべく、明日からまた精進することを心に誓った。

さて、朝食前、体重計にのると、大会前日より3.8キロ増加。

眞野ちゃんは、なんと6キロ増加である。

朝食に行こうと服を着ると、眞野ちゃんが一言。

「来る時にも履いて来たこのズボン、ブカブカだった筈だが、モモがパツンパツン。」

そして、行きに履いてきた靴を履こうとすると、入らない。

体全体が浮腫んでいる様だ。

「アイアンマンの作り方」の本には、アイアンマンレース後3週間は運動は控えるようにと言うことが書いてあった。

その意味が分かった。

休息も大事である。

さて、さて、予定通りに行動開始。

まずは、道央自動車道(高速道路)で千歳ICまで行く途中、樽前SAで休憩。

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そして、新千歳空港から、羽田空港行の飛行機に搭乗。

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私のわがままを容認してくれたスタッフ、そしてかみさん、そして私の道楽の同行してくれた眞野先生、さらに快く眞野先生を送り出してくれた麻生幸男院長、そしてその他にも多くの方にもご迷惑をお掛けしての長旅。

感謝の一言である。

そして、アイアンマン(鉄人)とは、強靭な精神力の持ち主に与えられる名誉ある称号であると思っていたが、実際にアイアンマンメダルを貰うと・・・・・・・・・・・・

何度も何度も、心が折れ弱い自分が現れ、多くの方々の協力の下で、何とか頂いた、いや頂けたメダルである。

「人間なんて弱い者だ。分かったか馬鹿者め!自分一人の力で成し遂げたと思うなよ!しかし、やってみれば何とかなるだろ!」

そんな当たり前の事が分かった者に与えられる称号であると、考え方が変わった。

謙虚な気持ち、そして感謝の気持ちを忘れず、明日からの診療、頑張ります。

2015年8月24日 (月)

アドレナリンの威力を体感

昨晩は、午後11時にホテルに戻り、風呂に浸かり、軽食を摂り12時15分に就寝。

一昨晩は2時起きなので、22時間以上置き続けている計算になる。

その殆どの時間を体を酷使しているにも拘らず、さほど眠くない。

大量に分泌されたアドレナリンが、まだ体内に残っているのだろうか。

体は、まだ戦闘モードから通常モードに切り替わっていない様だ。

しかし、体を考え、就寝。

いつもは、一度寝たら朝まで起きない私であるが、目が覚めたら、まだ3時である。

3時間も寝ていないのに、起きてしまった。

ここ数日、早起きの習慣付けをしたため、体内時計のせいかも知れない。

しかし、そうなら二度寝が出来る筈だが、目を瞑っても眠れない。

眠くないのだ。

横の布団を見ると、眞野先生も眠られない様で、携帯を見ていた。

お互い、体が異常に興奮しているようだ。

アドレナリンの威力は凄まじさを体感した。

眞野先生が、むくっと起き上がり、セブンイレブンに行って来ると言い部屋を出た。

買って来たのが、コーヒー。

当然、カフェイン入りのコーヒーである。

おいしな~~と早朝のコーヒーを、窓から昨日泳いだ洞爺湖を眺めながら頂いた。

そして、二人で朝風呂に入り体を癒した。

足の爪を見ると4本が全壊であった。

じき剥がれるだろう。

戦闘の爪痕である。

7時から朝食を食べに地下一階の食堂へ向かった。

バイキング形式の朝食である。

広い食堂も、トライアスロン出場者でほぼ満席である。

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昨日の朝食時は、皆、ご飯、味噌汁、梅干し、納豆、野菜、果物と、ほぼ皆同じく消化に良いメニューであったのが面白かった。

考えていることは皆、同じなのだと思った。

更には、ほぼ満席にも拘らず、話し声は殆ど聞こえず、緊張感が漂っていた。

しかし、今朝の朝食は、同じメンバーにも拘らず、揚げ物、ソーセージ、焼きそばにと、好きな食べ物が沢山、皿に盛られている。

更には、ワイワイと笑い声やら、昨日のレース話で、賑やかな食堂であった。

あまりの対照的な雰囲気に、改めてアイアンマンレースの過酷さ、賭ける意気込みを感じた。

私も眞野先生も、腹一杯頂いた。

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さて、朝食後はブログを書いて、9時からバイクの引き取り作業に出掛けた。

昨日の180.2キロを頑張ってくれた相棒である。

いつもより愛おしく見えた。

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眞野先生のアイデアで張り付けた関門時間。

これは、貼っておいて本当に良かった。

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ホテルに戻り、軽く洗車して、輪行バッグに分解して詰め込み作業を行った。

そして、11時からアワードパーティに参加。

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表彰式も行われた。

トップアスリートのタイムを見てびっくりである。

しかし、ほぼ外国人であった。

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8日ぶりのアルコールである。

3時間睡眠なのに、意外と元気である。

ジンギスカンをはじめテーブル一杯に食べ物の皿を並べ、二人でがっついた。

「今日は、カロリーやら栄養やら一切考えず、食べたいもんを食べたいだけ食べるぞ!」

乾杯!!

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腹を空かせた野生動物の食事であった。

朝食も腹一杯食べた筈なのに、アッと言う間に、全ての皿が空になった。

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缶ビール2本もらったが、今の肉体で酔うのには、1本で十分であった。

ホテルに帰り、体重計にのると、58.5キロ。

ちなみにレース前日の体重は55.2キロであった。

ご褒美は必要だ。

2015年8月23日 (日)

アイアンマンになったど~~!

昨日は、緊張しているのが、自分でも分かった。

昨晩は、人生で2回目となる安定剤を服用して就寝した。

1回目は今から15年ほど前である。

さて、今朝は予定通り2時に起床。

ついに来た決戦である。 

今朝は、もうやるしかない、なるようにしかならないと覚悟を決めたので、いつもの自分である。

今日は、本気モードである。

一年掛かりでトレーニングして来たし、仕事も休んで来てるし、周囲に出場することを言ってしまったし、ゴールするしかない状況だ。

さて、スイム3.8キロの制限時間は2時間20分。

バイク180.2キロはスイムスタートから10時間30分。

ラン42.2キロはスイムスタートから17時間である。

バイクは途中関門があるので、自転車に関門時間をコピーした紙を貼っておいた。

さて、スイムは予想以上に早く泳げてテンション↑↑

気持ち良くバイクスタートが出来た。

競技説明会では、暑さ対策と寒さ対策の説明が強調された。

長丁場なので、日焼け対策&寒さ対策として、バイクでは長袖かアームカバーをするようにと言うアドバイスをもらった。

私は、アームカバーをすることにしたが、な・な・なんとバイクスタートして5キロ経過した時点で、周りの選手のアームカバーが目に入り、

自分の腕を見ると、アッ!アームカバーしてない!

やべ~~!

仕方が無い。

大丈夫だ!大丈夫だ!と自分に暗示をかけた。

年齢順のスイムスタートなので、9分早くスタートし、10分遅くバイクスタートしたスイムが苦手な眞野先生。

昨日の作戦会議では、100キロからのヒルクライムの前に貯金をしておく作戦に出ると言っていた。

今年は、ニセコアンヌプリヒルクライムバイクレースコースをそのまま取り入れたので、苦しんで楽しんで下さい、と言っていた。

15キロ延々と上りが続くらしい。

車での下見でも、長かった。

さて、15分おきに補給食を摂る作戦を実行していたら、40キロ地点で、早くも胃に拒否反応が起こり始めた。

やばい。

肝心要のエネルギー補充である。

ゲップが止まらず、固形物は受け付けてくれない。

100キロ過ぎにと思っていたH2ブロッカー(胃薬)を早々と投入。

30分程すると、ゲップが止まった。

恐る恐る羊羹を口にすると、受け付けてくれた。

ふ~~~。

44キロ地点で

「丸山先生~~」という声が後ろから聞こえた。

眞野ちゃんの声である。

「早~~~」

昨晩の作戦通りである。

話しでもしたかったが、バイクは常に周りの選手から10メートル以上の距離をとること、抜かすときは右側から20秒以内にメートル以上離した距離をとると言うルールがあり、違反するとペナルティーが科せられる。

眞野先生の姿が段々、小さくなっていった。

.

70キロ地点でUターンする場所があるが、坂道を下りきった所に180度のUターンがある。

曲がっている道なので、Uターンのコーンが直前まで見えず、スタッフは両手でスピードを落としてのジェスチャーをしていたが・・・・周りにスピードに乗って進んだ所、前の選手が急ブレーキをかけたので、焦って私も急ブレーキをかけるが、ぶつかりそうになった私は、何故かギヤーチェンジをしてしまった。

これがまずかった。

ガシガシガシ!

チェーンが外れてしまった。

降車して見ると、今までに経験したことが無いような激しい外れ方である。

小さい隙間にがっしり入り込んで、かつ半分が外側に飛び出てしまっている。

5分程、頑張ったが、どうにもならない。

テクニカルサービスを頼むと来てくれるが、1時間程かかると聞いていた。

1時間待ったら、関門突破できない。

頭には 〝蛍の光” の音楽が流れた。

丸山誠二の夏、バイク70キロ地点で終了。

近くの砂でも記念に持って帰ろうかと思った。

甲子園ではない。

近くのスタッフを呼び、自転車を押さえてもらい、力づくでチェーンを戻そうとするが駄目。

今度は、自転車を持ち上げてもらい、チェーンを引っ張りながら、ペダルを動かすと、チェーンが少し動いた。

これはいけるかも・・・・・・、何回かすると、いつもチェーンが外れた状態、つまりチェーンが内側に入った。

よ~~~し!

思わず、雄叫びをあげてしまった。

スタッフに丁重にお礼を言い、再スタート。

98キロ地点でスペシャルエイドがある。

100キロからのヒルクライム前に、栄養補給しておけ!という配慮だろう。

ようやくたどり着くと、栄養補給している眞野先生を発見。

「眞野先生~~~~~」

「丸山先生~~~~~」

知っている人がいるだけで気持ちは落ち着く。

私は、トップテン、リポビタンD、缶コーヒー(ボスの贅沢微糖)の3本を一気に飲み干し、

「ここからだね、頑張ろう!」と声を掛けあい、眞野先生と同時にスタート。

115キロ地点まで、15キロの延々に続く上り坂。

何回も心が折れそうになった。

高校生の頃から、苦しい時、口ずさむ歌がある。

布施明の "負けちゃいけないよ" である。

回りに選手がいない時は、大きい声で、居る時は心の中で歌い続けた。

歌でも歌わないと、頭がおかしくなりそうな状況である。

足もパンパンであり、結局1時間30分かかってしまったが、何とかクリア。

水を補給しようとすると、

「水が終わってしまいました。すみません。水のスポンジならあります。」

まじ?

ここで水を補給できると思い、持っていたボトル2本の水は体を冷やすのに使い切ってしまっていた。

残量は300ccほどしかない。

次のエイドは30キロ先である。

仕方が無い。

取り敢えず、火照った体をスポンジで冷やした。

競技説明のアドバイス通り、皆、ここから始まる、木陰の下り坂での低体温症対策に、ウィンドブレーカーを着ている。

火照った体にウィンドブレーカーを着る行為は異様である。

GARMINの計測メーターを見ると、平均速度21.2キロ。

この激坂で貯金を使い果たし借金してしまったようだ。

22.0キロが必要なのだ。

やばい。

眞野先生は、私より9分早いスタートなので、私よりヤバい筈だ。

眞野先生は、いざと言う時は、やる男だ!眞野ちゃん絶対関門突破してくれよ!と思い、防寒具を着て、お先にダウンヒルにスタート。

山の下りはくねくね道である。

更には、対向車線は交通規制がかかっていないため、車が走っている。

しかし、みな、関門突破を考え、スピードが出ている。

流れに沿ってスピードメーターを見ると55キロである。

早い。

怖い。

対向車線で車とすれ違う度に、冷や汗もんであるが、そんなこと言っていられない。

ちなみに、50キロ制限の標識がかかっていた。

さて、そこに、後方からパタパタパタっと、ウィンドブレーカーの音が聞こえる程の猛スピードで、一気に駆け降りる選手が居た。

対向車ギリギリのラインを縫いながらの攻めの下りである。

よく見ると、眞野先生である。

おそらく時速70キロは出ていたのではないだろうか。

一気に姿が見えなくなった。

勝負に出たな、眞野ちゃん。

頑張れ!

思った通り、やる男である。

練習では、下りは怪我が怖いからと言ってスピードは出さない眞野ちゃんであったが、今日の眞野ちゃんは一味違った。

関門突破の為の、形振り構わぬ攻めである。

アドレナリンが半端なく分泌され、恐怖感は既にないのだろう。

まさしく勝負である。

アイアンマンになるという事は、こ~~ゆ~~ことである。

その後も、ゴールまでアップダウンが続き、最後の最後まで苦しめられた。

結局、眞野先生とほぼ同時にバイクゴール。

平均速度21.6キロ。

タフなコースであった。

予定の23キロには程遠かった。

眞野ちゃんと一緒に、ランの準備をして、最後のランへ。

二枚重ねで着た半袖のバイクジャージを脱ぎ、タンクトップのトライスーツに一枚にし、背面ポケットには梅干しチューブと雨対策にウィンドブレーカー、そしてロキソニンと胃薬を入れ、ウィダーインゼリーとバームゼリーを補給し、スタート。

あとはランだけだ。

筋肉を酷使した状態にも拘らず、今から待ち受けているのがフルマラソンなのに、あとはランだけだと思えるのは、頭がいかれている。

ランが始まると、急に元気が出て来た。

最も得意としている種目であるからだ。

いやらしい話だが、人を追い抜くのは、気持ちが良い。

さて、途中に、眞野先生と会い、これをクリアすればアイアンマンだ、とハグして別れた。

私はその気はないので、男同志でハグしたのは、初体験である。

その証拠に3日間同じ和室に布団を隣り合わせに敷いて寝たが、何もなかった。

当たり前である。

今や、戦友である。

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20キロ過ぎ、足の感覚がおかしくなって来た。

右脚の関節全部が痛い。

またゲップも、出始めた。

急いで、ロキソニンと胃薬を用意し、次のエイドで服用。

レース中に薬を飲むのは、人生初である。

この時間になると、辺りは真っ暗。

100メートルほど置きに設置されている明かりだけが頼りである。

前の選手は勿論、自分の足元も見えない真っ暗な夜道である。

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暗闇の中に浮かぶ所々にある明かり、自分の体の感覚も今までに経験したことの無い異様な感覚、全てが異様な状況におかれ、自分の意思とは別に、ただ自分の足だけが動いていると言う感じである。

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苦しいとか痛いとか、そんな単純な表現では言い表せない、言うならば “異様な感覚”である。

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30キロ過ぎ、その異様さは更に増して来た。

きつい時、辛い時は歌を歌って凌いできたが、ここまで来ると、歌を歌う気力も、歌おうとする発想すらない。

何も考えられない。

これぞ 〝無心” であろう。

空手の奥義である。

ラスト5キロ頑張って!という声援が聞こえた時は、目頭が熱くなって来た。

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一年かけた50歳のバースデープレゼント。

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異常に盛り上がっているゴール会場。

外人のアナウンスが、一人ひとりの名前を放送している。

多くのスタッフが出迎えてくれている。

50メートルほど続く、ゴールまでの道の先には、今までの暗い夜道とは対照的に、明るい会場がある。

このコントラストがたまらない。

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そして、ついに終焉を迎えた。

感動のゴール。

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自然と、ガッツポーズが出た。

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公式記録

スイム1時間25分08秒

バイク8時間18分16秒

ラン4時間38分48秒

TOTAL14時間43分14秒

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しばらくして、真野先生もゴール。

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戦友との再会。

実に感動的であった。

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しかし、もうこのバイクコースは二度と走りたくない。

そして、暫く運動は、したくない。

お腹一杯である。

真野先生との共通見解であった。

しかし、一生忘れることが無い最高の50歳の誕生日プレゼントになった。

完走した人だけに与えられる、完走メダルとフィニッシャーTシャツをしばし眺めて、余韻に浸った。

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2015年8月22日 (土)

大会前日、いよいよ明日本番

昨日は4時、今日は3時、明日は2時。

起床時間である。

今日は3時に起き、明日の本番と同じ3時30分にホテルを出て、スタート地点まで歩いて移動してみた。

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道中、さすがに誰もいなかった。

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スイム会場は、さすがに真っ暗である。

水温はまずまずである。

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朝10時からは、バイクのメカニカルチェック。

10時に並んだが、順番が回ってきたのが、11時10分過ぎ。

参加者1600人なので、仕方が無い。

もっと、早く来るべきだったと反省。

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メカニカルチェックの後に、バイクチェックを受け、合格証ステッカーをもらい、バイクとヘルメットに貼った。

そして、ようやく1090番のバイクラックにバイクをセットし、

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夜露に濡れない様に、ゴミ袋でカバー。

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そして、ランの用具が入っているランバッグを預け、

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バイク用品が入っているバイクバッグを所定の位置に吊るし、

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前日のチェックインが全て終了。

毎日、結構忙しい。

ホテルに着くと12時50分。

向かいのコンビニで購入した炭水化物中心の昼飯。

わさび漬けは家から持参。

これだけは、外せない。

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丸山歯科医院では今頃、スタッフのみんなは、診療しているんだろうな~と、申し訳ないな~と思いながら昼食をとらせてもらった。

しかし、胃腸の調子が悪い。

いつもは緊張をしない私だが、今回は緊張しているのだろう。

1回経験があれば、そ~でもないだろうが、アイアンマンは経験が0であるので、やはり不安はある。

想像すらつかないレースである。

0と1の差は、これ程までに、とてつもなく大きいのかと痛感した。

最終準備を部屋で行い、午後4時に眞野先生と地下一階にある大浴場で体をほぐし、午後5時に早めの夕食。

炭水化物中心なので、コンビニのおにぎり&スパゲッティ&ポテトサラダ。

そして午後6時、早めの就寝。

外は当然、明るい。

お休みなさい。