毎週火曜日午後8時15分~9時、ティップネス藤枝で「チャレンジスイム1500」なるものがある。
先日、私の今年の運動(遊び)の目標である大井川トライアスロンの昨年の参加者から、トライアスロンに出るなら、火曜日の「チャレンジスイム1500」に参加した方がいいよ、とアドバイスを頂いた。
前々から、気になっていたレッスンなので、今日、初参加してきた。
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内容は良く分からないが、皆で、単に1500M泳ぐのかな~~と安易な気持ちでの参加であった。
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8時10分頃、ぞろぞろと参加者が集まる。
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みな、大胸筋が発達した逆三角形体型、スイム体型である。
私だけ場違いな幼児体型・・・・・とほほ・・・・。
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先生がやって来た。
見事な逆三角形。
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小走りで先生に近づき、小さな声で聞いてみた。
「どんなことするんですか?私、素人ですけど、参加して大丈夫ですか?」
「インターバルトレーニングです。簡単に言うと、水泳部がよくやる練習です。」
はきはきした大きな声で、笑顔で答えてくれた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
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「50M何秒で泳げますか?」
笑顔での質問。
「・・・・・・・・・計った事ないので、わかりません。」
苦笑いでの返答。
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「付いて来れなければ、ストップかけますから、大丈夫ですよ。」
「やるだけやってみても良いですか?」
「もちろんです。」
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ということで、レッスンがスタート。
「みなさん、こんばんは。今日は1000M泳ぎます。
来週から5週連続で、100Mずつ距離を伸ばして行きます。
5週間後は1500Mにチャレンジです。」
先生の大きな声がプールに響く。
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仲間が、初心者は一番隅のコースで最後に泳いだらいいですよ、と言ってくれた。
中のコースは、周りのスイマーの波が来て、泳ぎにくいらしい。
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「まずは、50Mのアップ2本。
その後25Mのアップを4本。
ウォームアップを200M行きま~~す。」
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みんなにはウォームアップでも、私にしたら、ほぼ全力の速度である。
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いよいよトレーニング開始。
「まずは、25M、最初の半分はゆっくり、後半半分は全力、4本行きます。前の人がスタートして10秒したら次の人がスタートです。では最初の人、行きま~~す。」
1コース6人×3コース。
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間に合わなければ、ストップをかけると言われているので、どこまで付いて行けるかチャレンジである。
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「次は、呼吸制限です。呼吸は4カキに一回です。25Mを4本行きます。」
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かなり苦しい。
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付いていくのに必死である。
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「はい、次は、25M前半全力、後半ゆっくり、同じく4本行きます。」
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後半ゆっくり泳いでいたら、ストップがかかってしまうので、自分なりにほぼ全力泳法で何とかついていく。
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「は~~い、次は、呼吸制限、6カキに一回の呼吸です。同じく4本行きます。」
笑顔で指示する先生。
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マ・ジ・カ。
笑顔と対照的な真顔の私。
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最初の2本は6カキに一回の呼吸でいけたが、最後の2本は無理であった。
4カキに1回で目一杯。
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完全な酸欠状態。
意識がフワフワしてくるのが分かる。
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僅かな大胸筋もピクピク痙攣を起こしているようだ。
肺も、筋肉も限界寸前。
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「少し休憩をとって下さい。水分補給もOKです。」
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3分程の休憩のあと・・・・。
「最後、50M70秒以内で8本行きます。」
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70秒という時間が全く分からない。
とり合えず、やるしかない。
隣の人に聞くと、「70秒なら大丈夫ですよ。次回から、段々制限時間が短くなってきますよ。」と不吉な助言を頂いた。
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1本目、2本目、3本目、何とか制限時間内に泳げているようだ。
4本目、5本目、だんだん、ギリギリになってきた様だ。
6本目。
先生が近づいて来た。
どうやら、周りの波を消してくれ、泳ぎやすい環境を作ってくれているようだ。
6本目終了時、
「大丈夫ですか?無理しないで下さいね。」
先生から、半ドクターストップとも取れる言葉をかっけられた。
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「大丈夫です。やります。」
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7本終了。
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頭の中は、真っ白である。
「ラスト8本目です。」
「無理しないで下さいね。行きますか?」
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そんなに哀れな泳ぎになっているのだろうか。
それとも、おじさんはそんなに無理しなくてい~~の、年をわきまえろ!とでも言いたいのだろうか。
確かに、みな若く、参加者の中では、1,2を争う高齢者であることは間違いない。
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かなり苦しいが、ギブアップする気持ちはサラサラない。
こ~~なったら、オジサンパワーを見せてやる。
オジサンだからって、馬鹿にすんなよ。
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他のコースの人より、大分遅れたが、何とか完泳。
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「お疲れさまで~~す。1000M終了です。」
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「最後にグー、チョキ、パーでジャンケンして3チームに分けて、競争します。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マ・ジ・カ。」
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私はチョキで、先生と同じチーム。
先生が気を遣って、私の前で泳いでくれ、私は4番手に泳ぐことになった。
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よ~~いスタート。
ほぼ同時のスタート、先生もほぼ同時でスタート。
しかし、さすがは先生である。
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私に、10M以上の貯金を作ってくれた。
必死で泳ぐしかない。
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出来る限りの筋力を使い、泳ぐ・・・。
半分過ぎた頃、左足が完全につった。
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ヤバイ。
上半身だけで残りを泳ぐしかない。
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先生が折角作ってくれた大きな貯金は全て使い果たしてしまった。
正確には、先生の貯金では追いつかなかった。
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かるい肉離れの様な感じである。
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2時間ほど経った今も痛いので、暫く安静が必要なようだ。
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私の筋力を超えたトレーニングだったようだ。
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「来週は今日より100M多い1100Mです。是非参加して下さい。」
「はい。」
情けないが、私らしくないが、私のポリシーに反するが、小さな声の返事になってしまった。
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なんで大きな声で、「はい、必ず来ます。」と答えられなかったのだろう、と後悔した。
自分の器の小ささに呆れてしまった。
情けない、まだまだ、修行が足りないようだ。
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仕事でも、空手でも、私は、いつも指導する立場にある。
そんな訳で。今日のような指導を受ける立場は、私にとっては新鮮である。
と同時に、指導を受ける側の気持ちが良く分かり、とても勉強になる。
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根性論だけでは話にならない、という事は良くわかった。
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と同時に、今日はもう一つの事を学習した。
トライアスロンに参加するということは、ど~ゆ~ことかと言うことを・・・・・・・。