快感
交通の便等を考慮し、今回はグランドプリンスホテル新高輪を選択した。
ここは、品川駅より歩いていける所であり、便利である。
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品川駅より坂道を上ると、まずプリンスホテル高輪があり、さらに上った所にグランドプリンスホテル新高輪がある。
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かみさんは、あまり嬉しそうではないが、私の様な〝坂フェチ” にはたまらないロケーションである。
昨日、副院長(かみさん)とこの坂を移動中、思わず、私の口から声が漏れてしまった。
「走りたい!」
「・・・・・・・・・走ればい~~じゃん。」
無駄のない、短い会話であった。
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昨晩、ベットに入る時から、今朝の天気予報が気になってしかたがなかった。
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朝5時30分、興奮で目が覚めた。
窓を開けると小雨である。
微妙である。
昼食の約束をしているので、午前中はのチェックアウトの11時までは自由時間である。
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やりたいことは決まっている。
ジョギングと坂道ダッシュである。
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小雨の中、短パンとタンクトップ、そしてジョギングシューズにガーミンの時計をはめてスタンバイ。
出張、旅行には、必ず持参する必須アイテムである。
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「そんな恰好で、ホテルの中、歩いたらおかしいよ。」とかみさん。
「・・・・・・・・そ~~かな~~?」
「恥ずかしいから止めて。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
確かに、ホテルだからな~~~~~。
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でも、まだ6時頃だし、まだ大丈夫っしょ・・・・・と言う誠に身勝手な自己判断で、制するかみさん振り切り、恥ずかしいジョギングスタイルで、ロビーを通り、雨の降り具合を確認のため外で出てみることにした。
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す・る・と・・・・・・・・・・・・・・・・
そこには、何とも信じがたい光景が・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
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ロビーに行くと、な・な・な・なんと、何人もの、同じ恰好をしたジョガーとすれ違ったのだ。
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朝6時と言えば、仕事前のジョギングのゴールデンタイムなのだ。
中には、日本人と外国人が流暢な英語で歓談しながらジョギングに向かう光景を目にした。
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英語の内容は、流暢過ぎて、何を言っているのか全く理解できなかったが、できる男っぽい二人であった。
私は、その二人を見て、恰好良~~と思った。
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その光景を見て、私はホテルの部屋まで猛ダッシュ。
部屋に入るなり、かみさんに、同じ恰好をした人が何人も居たことを報告した。
早朝、まだ眠たいかみさんにとっては、ど~でもい~話であろうが、ど~~しても、伝えたかったのだ。
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そのまま、直ぐに部屋を飛び出し、何をしたかは、言うまでもないだろう。
坂フェチには よだれが出そうなたまらない坂を駆け上る快感。
そして、まだ交通量の少ない道路を走る快感。
いつもと違うコースを走る快感。
約2時間、快感を味あわせてもらった。
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折角違う土地に来て、この快感を味わない人の気が知れない。