丸山塾
午後7時30分になった瞬間に、丸山塾訓斉唱が始まった。
丸山塾は時間厳守。
ジャスト午後7時30分に開始することになっている。
開始時間は7時30分1秒ではない、7時29分59秒でもない。
7時30分00秒が約束の開始時間である。
丸山塾の掟の一つである。
そのため、午後7時29分になると、時計とニラメッコである。
今日のテーマはパーシャルデンチャー(部分床義歯)の設計について。
つまり部分入れ歯の設計方法である。
戸塚先生(通称;ユー)、時森先生(通称;マサ)の順で発表。
発表時間は、気合いを入れての5分間。
当然、時間厳守。
携帯のタイマーで管理。
課題発表の後は、15分間のディスカッション。
部分入れ歯と一言で言っても、実に奥が深く難しい。
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パーシャル・デンチャーは頭文字をとってP.Dと表記される。
上手く合わないと、通常はポケットに入れておいて、人前だけつける入れ歯になってしまうので、それはP.Dは同じでもポケット・デンチャーと揶揄されている。
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我々歯科医師は、ポケット・デンチャーにならないように、技術精度を上げなければならない。
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さて、議論の後は、夕食タイム。
今日のディナーは、パスタにかぼちゃの冷スープである。
我々3人に合った?オシャレなメニューである。
食後は読書感想。
ユーは、今話題の、「火花」
私も買おうと本屋に出向いたが、2か所とも売り切れであった。
140万部突破、印税が1億7000万円だというから凄い!
マサは、「これがメンタリズムです。」
なかなか面白そうな本だった。
私は、「山本五十六(上下巻)」
かなり読みごたえがあった。
実は購入し読み始めたのは4月である。
3ヶ月以上かかってしまった。
しかし、山本五十六という人間の凄さ、偉大さが良く分かり、自分の生き方が恥ずかしくなってしまった。
さて、最後は、一人15分間のフリー演題。
ユーは、高齢有病者の抜歯からパーシャルデンチャー作成までの症例発表。
実際の臨床では、高齢であったり、持病があったりと制限があり、なかなか教科書通りの治療が出来ない事の方が多いので、苦慮する。
そんな症例を時系列でまとめ、どのように考え、解決していったか上手く発表してくれた。
マサは、咬合が不安定、顎関節が不安定な患者さんにスプリント療法を行った2症例の発表をしてくれた。
マサのプレゼン力は上達して来た。
まずは、非常に上手くいった症例を発表し、その後に、同じ様な考えで治療したにも拘らず最初の症例程、上手くいかなかった症例を比較して発表してくれ、その原因を提起する形でプレゼンを作ってくれた。
いろいろと考えさせられた発表であった。
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時間厳守の中にあって、塾長総括だけは、時間無制限。
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丸山塾では、人生や実社会とは何ぞやを教えたいと思っている。
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実社会とは、時間厳守の様な厳しい面がある一方、不条理や理不尽な側面もある。
今日は、二つのテーマを挙げ、いつもの様に熱く語らせてもらった。
しゃべり疲れた。
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マサとユーに、言いたいことがある。
くだらない塾長総括をいつも真面目に聞いてくれてありがとう!