読書感想の宿題。
8月31日に慌てて、あとがきだけを読んで書く夏休みの宿題ではない。
丸山塾の宿題の一つである。
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先月の丸山塾は、マサ(時森先生)のお母さまの急逝により中止になったので、今月は2冊である。
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ここ一ヶ月の間に、2人の知人がお亡くなりになったので、今月は、いつもとは違う本を選んで読んでみた。

一冊目は、遠藤周作の「死について考える」。
大作家である遠藤周作の死生観について知りたかったからである。
死についてどのように考えているか非常に興味があった。
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誰しも「死」は未知なる物であり、恐怖の対象となるのではないだろうか。
遠藤周作は美しく死ぬ必要はない、今風に言うと「ありのままの自分の死に方」で良いと言っている。
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さて、今の私が畏怖の念を抱いているのは、「死」ではなく「老い」である。
まだ「死」と言われてもあまり実感が湧かないが、「老い」は現在進行形で実感しているものであるからだ。
この本を読み進める内に、その「老いの恐怖」から目を背けるため行っている行為が「運動」であることに気付かされた。
おいしい物を食べている大人、高級車に乗っている大人を見て、すげ~~な~~!と憧れた時期もあったが、今の私には〝物” はど~~でもい~~存在である。
人それぞれであろうが、私には、ほぼ興味がない。
(と言うより、そんなお金がないので諦めただけかもしれないが・・・・・・。)
今の私の興味は、〝スーパー爺さん” である。
スーパー爺さんを見ると、すげ~~な~~!俺もなりて~~!と憧れる。
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最近では、先の大井川港トライアスロンで79歳の方が、時間制限でタイムアウトになる若者を尻目に、見事、完走していた。
非常に憧れる存在である。
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「老い」を認めたくない自分、「老い」が怖い自分が、心の根底に潜んでいるのだろう。
この本を読んで、自分の真相心理が理解できた気がした。
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第一目標は、還暦でのフルマラソン完走である。
地道に頑張りたい。

もう一冊が、伊藤佳通の「仏教で生きる」。
遠藤周作の本が「死に方」の本であるのに対し、これは「生き方」の本である。
さて、中でも面白かったのが、墓相、印相、姓名判断、お守り、縁起、守護霊に関する解釈であった。
占いとか運勢とか言う非科学的な物、いや、自分の頭で理解できない事、合点がいかない事は一切信じない私。
そんな私に、とても合点のいく内容であり、さすが〝お坊さん!” と清々しい気持ちになった。
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名前が悪いとか、〇△が悪い・・・・・・・から、お金を出して変えよう!高額なお布施をして何とかしてもらおう!と思う他力本願的な行為は全く意味がない。それでは何も変わらない。
自力本願こそが大事である。
自分が過去において行った行為の結果が現在である。
全ては自分の心、生き方で決まる、つまり善行を積み重ねよ!という結論は、是非、丸山塾生にも伝えたい。
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この本の表紙にあるように、思わず合掌したくなる本であった。
それでは、合掌!