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2013年10月 3日 (木)

懐かしい記憶

母親から、八幡の〇△さんの所に連れて行って欲しい と言われた。

と言う訳で、今日は休診日だったので、午後実家に向かった。

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八幡の〇△さんの自宅へは、過去に何十回も、もしかしたら百回以上行ったかも知れない。

過去というのは、小・中学生の頃である。

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30年以上も前の話しだ。

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昔は土の狭い道であったが、今日行ったら、舗装されて道幅も広がっていた。

しかし、懐かしい風景に、心はタイムスリップ。

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八幡の〇△さんとは、畳屋さんである。

親父の仕事は畳材料の卸売販売。

つまり、お客さんである。

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電話で注文を受けると、2トントラックに畳などを積み届けに行くのが仕事。

2トントラックに畳を山積みし、舗装されていない山道をゆっくりゆっくり上って行ったことを良く覚えている。

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出来の良い兄貴に比べ、出来の良くない私は、良く配達を手伝わされた。

配達を手伝うのは別に嫌では無かったので、中学生まで良く手伝った記憶がある。

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親父は車中で、一生懸命仕事の話をしてくれた。

大学に行く学力がなければ、無理して大学行かなくても俺の跡を継げば良いと言ってくれた。

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車中は畳の藁とタバコの入り混じった匂いで充満していた。

この匂いが親父の匂いであった。

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さて、そんな昔を思い出しながら、ハンドルを握った。

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私が運転して行くのは初めてで、かなり前の話しであり道も定かではないので、母親の道案内で行くことになった。

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道沿いの家ではないので、母親もどこだったけ?と不鮮明。

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しかし、記憶というのは凄い。

道を進むと、私の幼い頃の記憶が蘇って来た。

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ここにガソリンスタンドがあった跡があるから、ここだよ、ここに親父は車を停めて、ここの階段を降りて右に曲がった所の正面が〇△さんの家だよ。

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親父の藁まみれの姿が目に鮮明に浮かんだ。

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〇△さんは私が小学生の頃は、配達に同行すると、「お~~、せい坊。」と言いながら、必ずお菓子をくれた。

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〇△さんは、丸山畳材料卸売店の上お得意さんであった。

今日は、そんな〇△さんのお香典を持って行くことになった。

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今私が生きているのも、〇△さんらのおかげである。

心からご冥福をお祈りする。

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