空手の指導
火・木・土曜日午後5時~7時は、空手スポーツ少年団の稽古日である。
この時間は、空手スポーツ少年団という名の通り、主に、幼稚園、小学生、中学生の空手の稽古日である。
私は、少年団には、木・土と5時には間に合わないが、仕事が終わり次第参加し、少年の空手の指導をしている。
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今日も、診療が終わり、ドクターミーティングをしてから急いで道着に着替え参加した。
稽古場は、大井川体育館。
診療室から車で2分程で行ける距離である。
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さて、秋と言えば、スポーツの秋、食欲の秋。
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11月10日に静岡県中部地区空手道大会がある。
あと6週間だ。
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前半の1時間は基本稽古、後半の1時間は大会用の練習。
大会用の練習が始まると、大会が近づいて来た実感がわき、道場内の空気も張り詰めて来る。
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出るからには勝ちたいと思う選手。
出させるからには勝たせたいと思う指導員。
人間の本能である。
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指導員の声も自ずとでかくなる。
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指導は難しい。
子供への指導は特に難しい。
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以前は、空手という種目上、どうしても体で覚えさせようと、体罰ともとれる指導も時には必要と考え、たまに行なっていた。
しかし、最近は社会問題にもなっている。
日本空手協会総本部からも、その様な指導は改める様にとのお達しが届いた。
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大人なら理屈を言えば分かるが、小学生ましてや幼稚園生は、理屈を言ってもなかなか理解してくれない。
手とり足取り教え、時に指導員自ら、やって見せて指導する。
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最近は年のせいか、体の切れがなくなってきた。
「そ~~じゃない、そんなんじゃ試合に勝てんぞ、試合を舐めるなよ!先生がやるから良~く見とけよ!」
と大声で怒鳴り、
「こ~~やってやるんだ!」
と大学生の頃のキレキレの時のイメージで見本を見せるつもりが、生徒とあまり変わらない切れの無い動きしか出来ないことも多くなって来た。
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大人は理屈から入るのが効果的だが、幼稚園生、小学生には実際に見せるのが効果的なことが多いという経験からだ。
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大人は頭で理解するが、子供は視覚で理解する能力があるのだろう。
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指導した翌朝は喉が痛いので、目覚めると風邪を引いたのかと思ってしまう。
原因は、勿論、稽古で指導に熱が入り、大声を出し過ぎたせいである。
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何事も全力で、これが私の信条であるので、体の切れがあろうが無かろうが、気持ちで見本を見せ続けるつもりである。
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