澤裕一郎先生が舞い降りる時
明日は、月一の院内勉強会の日。
今回は歯科技工士の杉山禎宣さんが演者となる。
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月に一回の開催のため一年に一度も回って来ないが、順番が回って来た時には最善のプレゼンを要求する。
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さて今日は、明日に本番を控え、最終修正。
本日は休診日であるが、やる気満々の杉山さんは、出勤し私の最終チェックを依頼して来た。
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今日の私は、朝からビッシリとスケジュールが入っており、体が空くのは午後の8時30分。
と言う事で、午後8時30分に技工室で最終チェック開始を約束。
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約束の8時30分、いろいろと議論しながらの最終修正開始。
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プレゼンの修正には限がない。
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ついつい熱が入り、時計を見ると午前2時。
こんなのはいつもの事である。
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毎月ではあるが、こんな時にいつも 澤裕一郎先生が舞い降りて来る。
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十数年前から澤先生のお力を借りて、10年連続学会発表を続けた時期があった。
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学会が近づくと、毎日の様に澤先生の元に駆けつけ、修正を依頼する。
澤先生は嫌な顔一つせず、夜遅くまで、時には朝方まで付き合ってくれた。
自分も発表するのに、よくやってくれたな~と今更ながら感心、いや感謝する。
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当時、良くも悪くも「妥協」という概念がなかった澤先生は、中々OKを出してくれなかった。
内容は勿論、スライドのフォントの大きさ、文字の色の見やすさ、写真の大きさ、トリミングに至るまで細かく指導をしてくれた。
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それが今でも私の脳裏に焼き付いており、院内勉強会のチェックの時は、澤先生になった気分でできる限り妥協は許さないように心掛けている。
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「一事が万事」
一つを妥協し始めると、診療にも及びかねないからだ。
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澤先生から学んだ 澤イズムである。