滲み出る人格
「正座！」
「黙想！」
「開目！」
「道場訓！一つ、人格完成に努むること
誠の道を守ること
努力の精神を養うこと
礼儀を重んずること
血気の勇を戒むること」
「〇△師範に礼！」
「△■先生に礼！」
「お互いに礼！」
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日本空手協会での稽古後の決まった行事である。
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日本空手協会の最終目標は「人格完成に努むること」
つまり厳しい鍛錬を通じ「立派な人間になること」である。
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そのためには以下の４つの事を心がけよ！と教えてくれている。
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さて、当歯科医院に初老の男性が時々お見えになる。
今日も、お越しになった。
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実ににこやかに微笑みながら、入って来る。
何かを話しかけると、まずは微笑み、穏やかな口調で答えてくれる。
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この男性は複数の会社を経営している社長さんであり、地位も名誉もある立派な方である。
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しかし、決しておごることなく、全ての相手に対して、必ずまずは微笑みから入り、会話を始める。
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いつ見ても、その立ち振る舞いに「うっとり」してしまう。
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この方に話しかけると、自然な微笑みが返ってくるので、実に気持ちよく、心地良く、幸せな気持ちになる。
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丸山歯科医院のスタッフは皆、この方の大ファンである。
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誠の道を守り、努力の精神を養い、礼儀を重んじ、血気の勇を戒め続けて、
このように人格を完成させたのだろうと推測した。
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意識して一時的にこの様な立ち振る舞いができる人間は五万といるだろうが、
いつ何時でも、このような対応ができる方は、そうはいないだろう。
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人格とは体の中から滲み出るものなのだろう。
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話すだけで人を幸せな気持ちにできる、私もこのような人格者になりたい。