次男、東京へ帰る
次男が、アルバイトがあるため、東京へ帰ることになった。
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子供が居ると、ご飯の支度やら洗濯やら何だかんだと大変だが、居ると何故か生活に張りが出てくる。
家に活気が出てくるのだ。
〝生気” と言うべきか、〝精気” と言うべきか、生き物が居るだけで、家が生き物になるのが不思議である。
〝気” と言うのは凄いものだ。
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1人より2人、2人より3人、3人より4人の方が活気がある。
つかの間の家族4人勢揃いの生活であった。
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さて、お金の無い息子が帰省しやすいように、帰省に掛かる交通費は支給することにしている。
自分の金で帰って来いと言えば、帰省回数はグッと減ってしまうだろうから。
「交通費は出してやるから帰って来いよ!帰省すれば、食費が浮くぞ!」と甘い言葉で、帰省を促している。
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交通費は、新幹線の自由席の往復の正規運賃約12,000円を支給している。
つまり・・・・・・・・
金券ショップなどで購入すれば、ジュース代くらいは浮だろうし・・・・・
鈍行で行けば、更に特急料金が浮き、日本酒3升買えるだろうし・・・・・
歩いて行けば、まるまる運賃が浮き、フレンチでも行くことが出来るというシステムだ。
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そんな事を考えながら、昼過ぎに、藤枝駅まで送りに行って来た。
車を止めて、車から降りる間際に
「何をすべきかしっかり考えて、勉強頑張れよ!」
「分かった。」
そ~反応し、改札へ向った次男。
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歩き始めた次男に、もう一度 「頑張れよ!」と声を掛けた。
顔を少しだけこちらに向けて、去って行った。
恥ずかしいのだろうか?
そりゃ~二十歳の男が親父から、駅で、こんな事言われたら、ウザイと思うだろう。
(でも、そんなの関係ない。親の金で生活している内は、文句は言わせない・・・。)
どんな手段で帰るかは、不明だが、99.99%新幹線であろう。
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エスカレーターを上る後ろ姿を見ながら、
お父さんなら自転車で帰るかな~?なんて馬鹿な事を考えた。
相変わらず、文字通りのバカな親父であった。