夢にまで見た千頭
今朝は5時に起床。
私と一緒に寝ているルパンの起床時間は、即ち私の起床時間である。
.
起床後の儀式を終え、5時10分過ぎに散歩。
「いつもより暗いけど、ちょっと早くなくない?」と言いたげなルパン。
今日は、7時から大事なお約束があるのだ。
「ルパン、気のせ~~だ!」と言い返した。
.
散歩後、急いで、味噌汁と納豆卵ぶっかけご飯を一緒に胃袋に叩き込み、トイレを済まし、準備開始。
.
さて、ことの事の始まりは、2日前の夜の事。
(株)エコ・マネージの藤田さんから
「11日水曜日午前中に自転車のトレーニングいかがですか?」というメールが届いた。
.
8月23日に出場予定のアイアンマン北海道、不安材料は、一番苦手な自転車180.2キロ。
単に180.2キロ走れば良いんだったら自信はあるが、時間制限がある。
その時間制限に、今の私の実力が達していないのだ。
.
OKADAMANの店長に相談した所、千頭までの練習をしたら良いとのアドバイスを頂いたが、一人では行き方が分からない。
でも、行って見たいと思っていた矢先のメール。
以前、藤田さんに「藤田さん、暇な時、千頭連れて行って下さい。」とお願いしていたので、もしかして・・・・・・・・との期待が膨らんだ。
.
しかし、メールを頂いたのは駅伝の強烈な筋肉痛の残る月曜日。
しかも〝自転車のトレーニング” の文字が妙に気になった。
.
私はツーリング2班、藤田さんはトレーニング1班。
.
行きたい気持ちは山々だが、無理だ。
.
迷いに迷った末
「駅伝の強烈な筋肉痛が残っています。ゆっくりとツーリングであればお願いしたいのですが、レースが間近に控えた藤田さんのトレーニングにならないので・・・・・・・・・・・」
と返信した。
.
直ぐに返信メールが届いた。
「ゆっくりで結構です。ほぼ平坦なコース約100キロを一定ペースでゆっくりサイクリングしましょう。午前7時に・・・・・」
.
千頭までは往復で130キロの起伏の激しい山岳コースなので、だ・よ・ね~と半分残念な気持ちと、半分ホッとした気持ちで、
「宜しくお願いします。」
と返信した。
千頭は、またの機会に・・・・
楽しみは後で・・・・・
そ~~自分に言い聞かせた。
.
暫くして、予定コースをパソコンにメールした旨のメールが携帯に届いた。
.
仕事後、パソコンで確認したら・・・・
「千頭までの往復130キロ、7時出発、13時30分帰宅予定」
とあった。
.
半分マ・ジ~無理~、半分やった~~夢にまで見た千頭だ~!
藤田さんにとっては、〝ほぼ平坦” 〝約100キロ”
あながち間違いとは言えない微妙な表現。
.
かくして午前7時、千頭までのライドが始まった。
Kさんも同行してくれた。
先頭は藤田さん、中に私を挟んで、後ろにKさん。
藤田さんは、風を一人で全面に受け、私が走りやすくするようなご配慮。
Kさんは、後ろから私のペダリング、重心のかけ方など、細かい技術指導をしてくれた。
.
本当に勉強になった。
50キロ地点でのコンビニでの途中休憩で記念写真。
藤田さんは、丸山歯科医院のパソコン関係で大変お世話になっている。
仕事中は、スーツにネクタイをして実に紳士的な対応をしてくれる流石は社長さん。
しかし、ひとたびサイクリングスーツを身にまとうと別人である。
.
ライド中は、ヘルメットから2本ほど角が生えている様に見える。
鬼コーチと化すのだ。
.
ゆっくりサイクリングだったの筈なのだが・・・・・・・・・・・・
「先生、ここから立ちこぎ行きますよ!」
「あそこの看板まで!」
「ここ頑張り所ですよ!」
檄が飛ぶ。
.
トレーニング、トレーニングと自分に言い聞かせ、必死で・・・・・・。
次の坂に行くと、
「先生、上りはあのカーブまでですから、頑張りましょう。後は下りです。」
「ハイ、あと2~300メートルですね。」
「そ~~です。」
と言い、藤田さんが加速し始め、見る見るうちにカーブから姿を消した。
.
藤田さんの言ったカーブを曲がると、前方にはまたもや上り坂が目に入った。
藤田さんの姿は無い。
マ・ジ・カ!半分、だよね~~~!半分。
.
心が折れかけると、何故か笑えてくる。
五~六つほどのカーブを上り、ようやく上りが終わった所で、カメラを構えた藤田さんの姿が・・・・・・。
千頭駅で、藤田さんと記念写真撮影を済まし、直ぐに復路スタート。
「トレーニングは自分を追い込まないと駄目ですよね~。」
「挑戦して、自分の考えている殻を破らないと、成長しないですよね~。」
藤田さんの口癖である。
.
130キロ、5時間40分で何とか帰宅。
今までは、千頭という所は、金谷駅からトーマス列車に乗って行く所だと思っていたが、
今日は、千頭という所は、自転車でも行ける所だと言うことが分かった。
.
帰宅後は、階段を上るのも辛いくらいの筋肉痛。
.
風呂に入ろうと思った時、藤田さんの
「挑戦して、自分の考えている殻を破らないと、成長しないですよね~。」
の言葉が頭にコダマした。
.
自分の殻・・・・・・
挑戦・・・・・・
.
だよね~~。
130キロ如きで、こんなんじゃ、アイアンマン完走は無理だよね~~。
.
かみさんと静岡駅午後3時の待ち合わせまで、まだ少々時間がある。
風呂、着替え、準備、運転時間を考えると40分はある。
5キロだけジョグしてみよ~~。
.
急いで着替えて、1キロ8分ペースで、ゆっくり5キロジョグに決定。
ここで、藤田さんの声が聞こえた・・・・・・
「トレーニングは自分を追い込まないと駄目ですよね~。」
.
よ~~し、1キロ5分で8キロだ!
.
人間やればできるもんだ。
8キロ39分4秒。
.
藤田さんのお蔭で、今日は、脳内のブレーキを解除し、自分の考えている殻を一つ破れた気がした。
.
アイアンマンの称号を手にするには、まだまだ幾重もの殻を破らないといけないことは分かっている。
一つ一つ殻を破り、眞野晃寿先生と二人でアイアンマンの称号を手にしたい。
.
藤田さん、Kさん、今日は、ありがとうございました。