金曜恒例、エビデンス勉強会
金曜日診療後は恒例のエビデンス勉強会。
参加は自由なので、用事がある人は帰宅しても全く構わないのだが、意外と出席率は高い。
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時間にして10分弱。
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継続は力なり。
毎週一つの文献が頭に入るので、知らず知らずに知識が増える。
一人だと中々続かないが、皆でやろうと決めると意外と続くのが面白い。
今日は、
「歯ブラシの形状(毛先がフラットと毛先がV型)とブラッシング方法(バス法、ローリング法、スクラブ法、スティルマン改良法)の違いがプラーク除去効果にどの様に影響するか」
を実験した1984年に書かれた論文の抄読である。
1976年、1977年にも同様な内容の論文が出ており、いずれも同じ結果であった。
治療部衛生士の瀬見さんが解説してくれた。
結果は、フラットの歯ブラシを使った方が除去効果が高かった人もいたし、V字型の歯ブラシを使った人の方が除去効果が高かった場合もありと差異はなかった。
結論は、その人その人に合った、その歯その歯に合った歯ブラシ、ブラッシング方法を選択する必要があるということであった。
要するに、完全にプラークが除去できるという歯ブラシも存在しないし、この方法で行えば完全にプラークが除去できるというブラッシング方法も無いという事だ。
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人によって器用さも違うし、お口の大きさ、歯の隙間も違うし、また同じ人でも加齢によるお口の状態も変化するし、治療によっても変化する、その時々に適応した歯ブラシ、ブラッシングを選択する必要があることを意味する。
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「常に思念工夫せよ!」
こんな歯の神様の言葉が聞こえてきそうである。