風格
「風格」を辞書で調べると「その人の容姿や態度などに現れる品格」とある。
では「品格」とは・・・「その人やその物に感じられる気高さや上品さ」とある。
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良く武道では、風格、品格という言葉が使われる。
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数年前に、空手の五段の昇段審査を受験した時の話である。
審査前に、本部指導員の審査して下さる先生から、「五段の風格があるかどうか見る。」と言われたことを鮮明に覚えている。
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今になってみると、良く分かるが、その時は、形の力の配分や、技の切れのことで頭が一杯だったので、「??????」と思ったのが正直な感想である。
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さて・・・・・・・・
あれから数年が経ち、果たして私は五段としての風格が備わってきただろうか?
また、恵空館道場の指導員としての風格があるだろうか?
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指導者として申し分のない風格を持つ、檪村惠之助師範を見習う所は多い。
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今日、空手の稽古に少し遅れて行くと、檪村師範は、空手の市民大会の打ち合わせで不在であった。
田島さん(通称:シゲさん)が、指導にあたってくれていた。
そこに私が加わり、今日は、二人で指導をした。
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さて、さて、途中に10分ほどの休憩を与えることになっている。
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休んでも良し、練習しても良し、水分補給しても良し、友達と話をしても良し、自由時間である。
ま~~、学校で言う、昼休みみたいなもんだろうか。
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中学生が逆立ちを始めた。
逆立ちは、筋力トレーニングにもなるし、体幹を鍛えるにもなるし、良い運動である。
皆、楽しそうにやっている。
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そんな楽しげな様子を、ちら見して、心の中で思った。
「俺も、やりて~~~~」
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これが空手の稽古でなければ、直ぐに仲間に入ってやっただろう。
しかし、今日は、空手の指導員として来ているし、空手着を着ている。
空手着を着て、指導員の刺繍が入った黒帯を締めている。
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ここで、逆立ちなんぞしたら、それこそ、風格が台無しである。
やりたい気持ちをグッと抑えて、我慢である。
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師範の代わりに、皆を仕切り、シゲさんとの連携で、稽古が無事終わった。
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終わると同時に、急いで車に飛び乗り、急いで帰宅。
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今日は、一刻も早く帰宅し、やりたいことがあったからだ。
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道着を脱ぎ、綺麗に畳んだ。
道着に対する礼儀である。
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さてパンツ一丁の恰好であるが、早速、開始。
1回、2回・・・・・・・・
10回以上やっただろうか。
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ふ~~~~、気持ちがスッキリした。
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久しぶりにやった〝逆立ち” 気持ちが良かった。
風格って、結構、大変なのだ。