教える立場、教わる立場
丸山歯科医院の中では ”院長” という肩書き上、”教える” 立場である。
趣味の空手、マラソン、スイム、自転車ではど~だろ~。
日本空手協会大井川支部(惠空館道場)では、檪村惠之助師範の元、”師範代” の肩書きを頂戴しているので、師範からは、空手のみならず、生き方まで、いつもいろいろと ”教えて頂いている” が、生徒には、一指導員として ”教える” 立場にある。
マラソンの練習は基本、一人で行う孤独なものであるので、教えることもなく、教わることも特別なく、ひたすら走るのみであ。
スイムは、毎週火曜日8時15分から9時まで、ティップネス藤枝で「チャレンジスイム1500」で
戸田インストラクターに ”教わって” いる。
教わる立場は、自分が非常に謙虚になり収穫が多い。
最近の ”戸田語録” で記憶に残ったものを二つ紹介する。
一つ目は、運動で大事な三要素は「練習、休養、栄養」。
なるほど・・・・。
チャレンジスイムに来る方の中には、明らかに追い込み過ぎ、練習し過ぎと思われる疲労困憊の顔色をしている方がいる。
そんな生徒を見て、出た言葉であろう。
冷静に考えれば当たり前のことではあるが、何事もバランスが大事である。
過ぎたるは及ばざるが如し・・・だろうか。
二つ目は、「20秒以内であれば乳酸は溜まらない。」
これは、先週の最後の100M。
「最後の100Mは25Mを4本、1分30秒回しのオールアウトでいきます。」とインストラクターが言った後のフレーズ。
”オールアウト” とは ”全力” の意味である。
”全力” と言うより、”オールアウト” と言う表現の方が、ヤバイ感じが漂う。
私なんかは、全てほぼ全力で泳いでいるのだが、いやほぼ全力でないと、次のスタートに間に合わないだけだが・・・・・。
そんな最後に、「オールアウト」というヤバイ響きの言葉。
引きつった顔をする私らの顔を見て、すぐにフォローを入れてくれる優しいインストラクター。
「しかし、決して無理はしないで下さい。自分の体力に合わせて泳いで下さい。でも、オールアウトです。」
結局、オールアウトを強調する体育会系の脳を持つインストラクター。
当然、私なんぞは20秒では泳げないので、乳酸が溜まってしまうのだが、体育会系のインストラクター(日大水泳部という噂)は、いつも爽やかな笑顔で、無茶振りをする。
しかし、大概、チャレンジスイム1500に参加する人間は、ちょっと変態ジミた方が多く、無茶ぶりを楽しんでいる感がある。
日常生活では、変わっている人間、変人扱いを受けることが多いが、チャレンジスイム1500に参加すると、私が如何に凡人であるかを思い知ることが出来る。
これが本当なら、20秒以内の短距離ダッシュなら、何回しても乳酸が溜まらないことになる。
今度、自分の体で人体実験をしてみようと思う。
”教える” 立場、”教わる” 立場、現在は、両方の立場にいる私。
教える側は、全てにおいて見本とならなければならず苦悩はあるものの、指導中は基本、自分の体は動かさないので、肉体的には楽である。
教わる立場は、逆の立場で肉体的には苦しいが、精神的な苦悩は少ない。
どちらも苦しい立場であることには異論はない。
しかし、教える方が苦しく大変である。
ソチオリンピックを見ていて、選手の裏方の指導者の苦悩が身にしみる。
選手の緊張は分かるが、場合によっては、指導者の方が緊張しているのかも知れない。
事実、私が一番緊張するのは、自分が選手の時ではなく、自分の教え子が試合をしている時である。
ソチオリンピックの選手一人に何人の裏方がいるのだろうか。
中には、TV画面もしくは会場での試合を見られない程、思いを入れている関係者が何人もいるのだろう。
指導者になって始めて分かる気持ちである。
選手よ、受験生よ、自分の力だけで今があると思うなよ!
オリンピックをTVで見て改めて感じた私の感想である。
”感謝の気持ち” は大事である。
自分自信に改めて言い聞かせる良い機会になった。
「感謝の気持ちを忘れるな!」
いつも、檪村惠之助師範が生徒に言っている言葉である。
その道を極めた人間の言う言葉は重みがある。