骨身に沁みた話
朝9時、さくら会のメンバーは屋台の片付けのため、防災倉庫前に集合。
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昨日のこの時刻は、道には提灯が飾られ、ハッピ姿の子供、そして父兄の方々などが大勢おり、八幡神社には、出店が出て、太鼓や鐘の音も加わり、大変賑やかだった。
しかし、今日は、いつもの様に静寂に戻っている。
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昨日は、ハッピ姿でテンションも高かったさくら会のメンバーも今日は普段着で、黙々と作業をしている。
まるで別人である。
当然、子供の姿もなく、太鼓や鐘の音も聞こえない。
聞こえるのは、寂しいかな風の音だけである。
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これが実像なのか。
それとも、昨日が実像で、今日が幻影なのか。
あまりのギャップに、真剣に考えてしまった。
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あっと言う間に、片付けが終わり、さくら会会長の挨拶で秋祭りの全日程が終了し、各自まだ冷えている、あまった缶ビールを2本ずつ手に取り、相川八幡神社を後にした。
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昨日は心地良かった缶ビールの冷たさも、今日はやけに骨身に沁みた。
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