友人、いや恩人の訃報に絶句
診療中、受付がメモ用紙を持って来た。
私宛の電話が入っているようだ。
内容を見ると、大事な用件なようだ。
診療を中断し、電話に出た。
同じスタディーグループの仲間で大変お世話になった歯科医師の訃報であった。
「えっ?」
その後、絶句した。
悲しさをグッと堪える奥さんに、掛ける言葉を失った。
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頭の中は、十数年前にタイムトリップ・・・・・・・・・・。
開業後、学会発表を行うことを決意したものの、作成方法が全く分からない。
当時は、スライドフィルムで映写しての発表であった。
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パソコンでスライドを作り、それを専用カメラで撮影し、そのフィルムをカメラ屋に持って行き、スライドフィルムを作ってもらい、それを学会会場に持って行く、そんなシステムだった。
スライドになって、試写すると、誤字が見つかったり、色合いが思ったようにならなかったりすると、またやり直し。
保存するにも外付けMOを使用し、10分とか15分とか今では考えられないような時間が掛かり、写真撮影も何時間も掛かるという大変な作業であった。
当時はMacの確かクラリスドローとかいうソフトで作っていた気がするが、恥ずかしながら、当時の私はワープロしか持っていなく、パソコン購入、ソフトのインストール、使用方法から写真撮影まで、何から何まで一から全てを教えてくれた恩人であった。
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51歳というあまりにも早い他界。
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今から、当時受けた恩を返して行こうと思っていた矢先の出来事。
残念でならない。
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心からご冥福を祈る。