寒稽古
一年の計は元旦にあり。
そんな元旦にふさわしい寒稽古で蕙空館道場の一年が始まる。
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牛乳をレンジでチンして、体を暖める。
今朝は、寒そう、いやいや、痛そうである。
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5時50分、大井川庁舎前に集合。
6時に下は幼稚園児~上は一般まで、学年の小さい順に吉永海岸まで徒歩開始。
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朝早く、辺りは真っ暗、異常な寒さで手指の感覚が鈍麻、良く冷えた風が容赦なく体を芯まで冷やしてくれる。
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初参加の幼稚園児にとって、おそらく何が起こっているのか、自分が今、何をしているのか理解できていないかも知れない。
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心なしか、足取りは重い。
テンションはかなり低い。
低いどころか、半べそ状態である。
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先頭の私の後ろは、幼稚園児である。
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「風が気持ちい~~な~~~!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「元気出して行くぞ~~~!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
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反応なし・・・・・・・。
幼稚園児にとっては、極限状態のようだ。
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どんな極限状態であろうとも、武道を志す者、テンションを低くしてはいけない。
空手歴29年、これ如きでテンションは下がらない、いや逆に上げ上げである。
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さ~~て、ついに吉永海岸に到着。
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今日は、例年より冷たい。
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6時47分。
予定 初日の出時刻5分前
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「道着一枚で整列!」
一斉にジャンバーを脱ぎ、
靴を脱ぎ
靴下を脱ぎ
道着一枚になる。
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冷え切った砂利の上に素足をのせる。
足の裏の感覚がなくなるのに3秒も要しなかった。
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流石に、参ったとばかり、泣く子も居る。
毎年の事だ。
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大人でも、泣きたくなるくらいなので、仕方ない。
しかし、指導者としては、そんな甘い事は言っていられない。
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「このくらいで、寒そうな顔するな!情けない!もっと胸張って!」
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正拳突きをしていると、徐々に体が慣れてくる。
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空手歴29年、大学の空手部時代は、寒稽古では氷点下の外を裸足で走っていた。
それに比べれば・・・・・・・・・。
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檪村師範から檄が飛ぶ。
「これからの人生、どんな事が起こるか分からない、こんな状況に出くわすかも知れない、そんな時にはこの寒稽古を思い出せ。いつも暖房があると思ったら大間違いだぞ、寒い時は、どうしたら良いか知恵を出せ・・・・・・・・」
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寒稽古の記録として、5時50分の出発から、最後の記念撮影まで、父兄の方の手も借り、何十枚もの写真をデジカメで撮影。
良い絵が沢山撮れた様だ。
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さ~~て、帰ってブログアップを・・・・・・・・・・
・・・・・・・・え~~~~~っと・・・・・・・
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・・・・・・・・あれっ???・・・・・・・・
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確か・・・・・・・・・・・・・
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あれっ?・・・・・・・・・・・・・・
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デジカメがない・・・・・・・・。
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ジャンバーのポケットにも無い。
バッグの中にも無い。
車の中にも無い。
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無い、無い、無い、どこにも無い。
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食事中、あまりにもテンションの低い私を心配して、かみさんが
「ど~~~したの?」
「・・・・・カメラが無くなった。」
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心配したかみさんが、駄目元で、吉永海岸行ってみようと、一緒に行ってくれた。
海岸、駐車場・・・・・・・
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結局、見つからなかったが、デジカメくらい、小っちゃい、小っちゃいと言わんばかりに
富士山が雄大な姿を見せてくれた。
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空手歴29年、少々の事では、テンションは低くは・・・・・・・・・・・・・。
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まだまだ、修行が足りないようだ。