第39回 丸山塾
最終水曜日、19時30分。
まずは、塾訓斉唱。
気合いを入れて、魂を込めて、大きな声での斉唱である。
共通演題は、「治療計画〝プランB” の臨床」
プランにはA,B,Cがあり、プランAは治療期間、治療費など全てに制限を設けず行う理想的な治療計画、プランCは治療期間、治療費を最小限に抑えた必要最小限の治療計画、プランBは、その中間である。
現実的には、ある程度の制約が出てくるので、プランBになることが多い。
プランAから始め、プランAの一部を変更しながら、患者さんの希望、同意を得て治療方針を決定する。
どこを、どの程度、変更するのか、難しい問題ではあるが、実際の患者さんの症例を提示しながらディスカッションした。
3人それぞれ、視点が違い、面白い議論になった。
共通演題発表の後は、夕食タイム。
今日は、かつ銀のヒレカツ大盛り弁当。
マラソンが終わったら、とんかつを食べたいと思っていたので、丁度良かった。
とんかつは大好物である。
丸山塾訓が印刷された、おそろのマグカップで、食後のコーヒーブレイク。
コーヒーが苦手なマサ(時森先生)のために、カフェインレスを用意。
コーヒーブレイクしながら、読書感想。
ユー(戸塚先生)は、「覚悟の磨き方」。
学ぶべき点が多かったと、熱く語ってくれた。
マサは、「なぜ、一流の人は、疲れを翌日に持ち越さないのか」
最近、疲れを感じることがある様だ。
いつまでも若くない、仕事、家庭、健康のバランスは大事である。
私は、「統帥綱領入門」
日本陸軍のトップシークレットであったという虎の巻、統帥綱領の解説本である。
麻生歯科クリニック、麻生幸男院長の愛読書と聞き、購入してみた。
組織のトップとしての考え方が書いてあるが、私に足りない事だらけで、恥ずかしくなったが、多くの足りない点が分かったのは、大きな収穫であった。
そして、1人持ち時間は15分のフリー演題。
まずは、ユー。
義歯(入れ歯)のエビデンスを発表してくれた。
とても面白かった。
来春のインプラント学会で発表予定の症例発表をしてくれた。
今回は、「本質を見抜く眼力」と題し、私の考える眼力について語らせてもらった。
人は、なかなかストレートに言ってくれない。
特に日本人は、その傾向が強いようである。
英語は、ストレートの表現するが、日本語は、ストレートには表現しないようだ。
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夏目漱石の小説だったか、男性と女性が夜道を歩いていて、ふと男性が足を止めて、夜空を仰ぎ「月が綺麗だね~。」という場面があるそうだ。
英訳はMoon is beautiful.ではなく、I love you.だそうだ。
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患者さんの中でも、思っていることの1/10も言ってくれない方もいるし、はっきり言わない方も多い。
表現を、そのまま受け入れてはいけないのだ。
そこは、こちらが察していかないといけない。
表面ではなく、相手の心の中の本音、本質を見抜く眼力を養わなければならない。
そこで、私が、臨床で患者さんと接する時に、心掛けている勘所を交えて、偉そうに語った。
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今晩も、熱く語り過ぎてしまった様だ。
23時4分、1時間45分間の塾長総括を以って、第39回丸山塾が閉会した。