恵空館道場、昇級審査
恵空館道場では、3か月に一度、昇級審査を行っている。
今日は、檪村惠之助師範、浅井指導員と私の3人で、厳正な審査を行った。
審査項目は「基本」 「形」 「組手」 の3種類。
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非常にバランスのとれた3種目だと思っている。
組手だけが上手くても合格は出来ないのだ。
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基本を重んずる日本空手協会空手の本質を理解する必要がある。
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「組手」の一種目であれば、極端な話、腕力があり、体がでかく、度胸がある人間でも合格できるが、「基本」と「形」があるので、そういう訳にはいかない。
地道な努力がないと合格できない仕組みになっているのだ。
この「努力」こそ、日本空手協会の求めているものなのではないだろうか。
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日本空手協会の教本の1ページ目の最初に、以下の文が記載されている。
「空手道とは、勝敗を究極の目的とするものではなく、有形無形の試練を乗り越え、厳しい練磨の中から人格形成を図る伝統武道である。」
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審査前に審査を受ける生徒に一言
「下手でもい~、兎に角、全力でやれ!終わったらぶっ倒れるくらいにやってみろ!」
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まずは「基本」
審査後に一人一人に、細かく分かりやすい指導を心掛けた。
次は「形」
最後は「組手」
昇級審査は、基本、父兄観覧である。
親も見ているので、子供にしてみれば、一生懸命やっているのだろう。
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しかし、私からすると、まだまだ足りない。
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子供に、全力の意味を伝えるのは本当に難しい。
生徒のやる気スイッチをONにするのは、本当に難しい。
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審査終了後、生徒相手に、檄を飛ばした。
「お前ら、真剣味が足りないぞ。死ぬ気でやって見ろ!」
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実は、生徒の審査は、すなわち指導者の審査を意味するのだ。
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真剣味が足りないのは、私たち指導員の熱意が足りないのかも知れない。
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生徒相手に飛ばす檄は、自分自身に対する檄なのだ。
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人の心を動かす・・・・・・・
人生最大の難題である。