目指せ、自力本願!
師範と全国大会出場選手は、昨日に仙台入り。
今日、明日と熱戦を繰り広げるだろう。
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という訳で、今日は、私、川野大指導員そしてシゲさんの3人で残留組の指導にあたった。
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まずは、避難訓練。
当然、予告なしの突然の通達である。
腹筋の最中に、「地震だ~~~~!」と私。
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子供は正直で、ビックリと言うより、避難訓練と分かり喜んでいるようだ。
訓練とは言え、これも体力トレーニングにもなるのだが、子供はいつもと違う内容に喜んでいるのだろう。たまには気分転換も必要である。
しかし、喜んでいられるのは今の内だけなのは、この時点では誰も知る由もなかった。
さて、ここ体育館内は机も何もないので、頭を手で覆い揺れを待つしかない。
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「揺れが納まったから逃げるぞ~~~!」
急いで、靴を履き、外に出る。
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「準備が出来た奴から、逃げろ!自分の命は自分で守れ!人の事は構うな!自分の事だけ考えて逃げれば良いぞ!小さい奴も誰かが助けてくれるなんて甘い考えは持つなよ!誰も助けてやらんぞ!」
ここまでくれば、津波の心配もないと考えているからだ。
体育館から1080メートル。
小さい子でも自力で逃げられる距離である。
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実際の地震時には、ここで大丈夫と判断できれば、一番年上の生徒か指導員が点呼を取り、さらに150線を渡り丸山歯科医院まで来るかどうか判断することにしている。
当然、この位置でも津波が来ていると判断すれば、自己判断で仲間を待たずに更に逃げるように指導している。
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有事には、現場はパニックになっているだろうし、自然相手であるので想定外の出来事も頭に入れて置かなければならない。
柔軟な考えと冷静な判断、これが生死を分けるキーワードとなるだろう。
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しかし、今日の訓練を通じ、意外と子供はしっかりしているな~と思った。
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川野指導員が、全ての生徒を見守りながら最後尾に居てくれた。
生徒の最後尾は、さくら。
川野家の次女である。
「さくら~~!こら~~!サンダルで来るから遅くなるんだ!もっと自分の命を大事にしろよ!有事には道路はガラス片やらが散乱しているかも知れないし、津波が来ていれば1秒が生死を分けるぞ!今度から運動靴で来い!」
と言ったが、サンダルでも、結構早く走っていた・・・・・・・・。
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訓練後は道場で猛?練習。
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私も一緒のメニューを一緒にこなす。
いつもと違うメニューに子供たちは、興味津々で嬉しそうである。
しかし、その嬉しそうな笑顔も、時間の経過とともに消えてくるのが分かる。
こまめに水分補給の時間をとったのだが・・・・・・、子供には、ちょっとハード過ぎただろうか?
基礎トレ中に、数名の生徒が、経度の熱中症?症状を訴え始めたため、急きょ5分間の休憩をとることにした。
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休憩後、子供の体力も回復した所で、練習再開。
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移動稽古の最中に、また一人の生徒が、「丸山先生、気持ちが悪くなってきたので休んでいいですか?」
その生徒の介抱は父兄にお任せし、練習を続けた。
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最後は形の稽古。
今日は、曇りではあったが、湿度が高く、体育館内は蒸し暑かった。
形の稽古の最中も更に2人の生徒が、気分が悪くなり、3名が脱落。
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子供は、脱水症状が起こりやすいので、気を付けてメニューを組んだつもりであったのだが。
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あまりに気を遣い過ぎて、楽な内容になっては練習にはならないし、強度が強すぎると倒れてしまうし、練習の強度の加減は難しい。
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決して無理強いはしないので、きつければ自分で加減し、はっきりと「気持ちが悪い」と訴えれば休ませてあげているので、最後は自己管理である。
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避難訓練同様、自分の体は自分で守ることが大切であろう。
小学校低学年だろうと、幼稚園生であろうと関係ない。
どんなに小さくても自分の体は自分で守るという自己管理能力を身につける指導を、空手を通じてして行きたい。
何事も自力本願、そんなたくましい人間に育ってくれることを願っている。