いつもと違う日
昨晩から我が家は、何かがいつもと違う。
何が違うかは分からないが、何かが違っていた。
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ソワソワしていると言うか、落ち着かない感じである。
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今朝8時45分に、ルパンの散髪があるからだろうか?
いや、違う。
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午前中の診療が終わり、私は院長室で銀行の方と打ち合わせをしている最中に、院長室に入って来て、「もうすぐルパンが帰って来るから、帰って来たら、お姉さんに渡して。」と5千円札を私に手渡し、かみさんは急いで出て行った。
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銀行の方との打ち合わせが終わり、雑務をしていると、ピンポ~~~ン!
院長室のモニターには、お姉さんにダッコされてご機嫌なルパンの姿が・・・・・・。
先程の五千円札を持ち、玄関を開ける。
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綺麗に散髪されたルパンのご帰宅である。
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私とルパンはそのまま2階へ。
ランチタイムである。
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かみさんと二人暮らしの我が家。
かみさんは、所謂、普通の昼食を摂るが、私はフルーツヨーグルトと決めている。
生活スタイルが違うため、昼ご飯は、各自取るのがルール。
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いつもの様に、冷蔵庫から果物を取り出す。
そして、いつもの様に、皮を剥く。
皮を剥いたら、一口大に切り、ボールに入れる。
まさしくルーティンワークである。
しかし、量がいつもと違う。
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明らかに二人分である。
かみさんは食べないのに・・・・・・・・・。
ボケてしまったのか・・・・・・・・・。
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食器棚より、お皿を二つ取り出した。
これも、いつもと違う。
いつもなら、ボールに入れたフルーツに直接ヨーグルトを混ぜ、ボールで頂くのに、今日は皿なんぞを出してしまった。
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何が私を、そ~~させているのだろうか?
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何だ!何だ!何故なんだ!!!
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玄関が開く音がした。
ルパンが、階段を駆け下りる。
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ひとしきり吠えて二階に上がって来る。
ルパンの軽快な足音だ。
続いて、かみさんが上がって来る。
聞き慣れた、いつもの足音だ。
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どす、どす、どす。
聞き慣れない、いつもと違う足音が続いた。
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誰だ?
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長男である。
五ヶ月振りの帰省だ。
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普段、ろくな物食ってないだろうと、長男の分まで用意しておいたのだ。
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三人での食事は、久しぶりだ。
次男が居ればもっと良いが。
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栄養不足だと心配したが、見た感じ、三人の中では一番栄養が行き届いているようだ。
心配ご無用と言った所だろう。
どうやら息子の栄養より自分らの栄養の心配をした方が良さそうだ。
人生こんなもんである。