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2013年11月22日 (金)

症例検討会

先週金曜日に予定していた症例検討会であるが、FCDR勉強会が開催されたので、スタッフには迷惑をかけたが、今日に変更してもらった。

今日の演者は、森さんが12月から産休・育児休暇に入るので、森さんに代り予防棟専属衛生士主任に就任した池田福佐代さん。

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健康のために毎朝しぼりたてのレモンジュースを飲む様にしてから血圧が下がり、降圧剤を飲まなくて良いと、かかりつけ医から言われ、大変喜んでいたが、レモンはPHが2と酸性度が高い柑橘類の中でも特に酸性度が高い食品である。

懸念していた酸蝕症が口腔内に発生し、歯の健康を取るか、全身の健康を取るかの選択に迫られ苦慮した長期症例発表をしてくれた。

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”トレードオフ”という医療用語がある。

これは何の代償もないという意味であるが、今回の症例は、高血圧という疾患の改善を手に入れたが、その代償に酸蝕症という歯の疾患という代償を支払った ”トレード” 症例である。

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当然、ある程度の対応策はあるものの、天秤にかけながら患者さんと向き合わうことを余儀なくされた聞きごたえのある症例発表であった。

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症例検討会の名の如く、皆で議論を交わしながら有意義な時間を過ごす事が出来た。

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世の中、良い事ばかりではない。

長い月日を患者さんと共に過ごしながら、いろいろな妥協案を提案し、最終的に患者さんに喜んでいただける医療提供をすることが我々医療従事者の使命であると考えている。

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今後、この患者さんがどの様な経過を辿っていくか、興味深く見守って行きたい。

池田さん、貴重な症例発表ご苦労さまでした。

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