緊急事態発生
今朝の丸山歯科医院は、ちょっと、いや大分大変であった。
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通常は、副院長（かみさん）、医局長（戸塚先生）そして院長の私の３名の歯科医師で診療に当たっている。
今日の医局長は、法事で有給休暇。
副院長は、指の骨を骨折して入院手術勧告を受けた体こそデカイが法律上は未成年の息子の保護者として、その説明を受けに、息子が通院しやすいようにと、通学している静岡の高校の近くの総合病院まで行くことになったため、午前中は急遽、診療できなくなった。
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残る歯科医師は私一人。
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こんな時に限って・・・・・・・・・・。
今日は、午前中は大きな手術が入っており、午前９時～午後２時まで手が空かない状態である。
通常診療に当たられる歯科医師が居ない。
緊急事態である。
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緊急時対応マニュアルに従い、各部署のリーダーを集め、緊急会議開始。
急いで、患者さんへ予約変更の電話をかけ、ご迷惑をお掛けしたが、何とか急場は凌ぐ事ができた。
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患者さんへご迷惑をかけたことで、何となくスッキリしない気持ちで診療を終えた。
今日は金曜日なので、来月の院内勉強会のスライドチェックを行い、院長室で雑務を終え、診療室に戻ると、あるスタッフから声を掛けられた。
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「いんちょ～～～～～！」
「なに～、ど～～した？」
「母が一番になりました～！」
「まじっ！すっげ～～～～～、やったね～～、おめでと～～～～！」
「ありがとうございます。」
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スタッフの母親がある大会で日本一になったのだ。
一年ほど前から、その大会に向け、最大限の努力を惜しまずしているという事は聞いており、陰ながら応援していた。
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日本一、その名の通り日本の頂点に登り詰めたのだ。
凄いの一言である。
私まで幸せな気持ちになれた。
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これを機に、何か良い風が吹いてきそうな予感がした。
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風向きが変わったぞ！
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そう呟いて、診療室を後にした。
（相変わらずプラス思考の私であった。）
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