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2013年6月23日 (日)

乗鞍天空マラソン ~苦行への旅~

  浜松のマラソン仲間が一押しのマラソン大会「乗鞍天空マラソン」に参加して来た。

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エントリーが前日の午後2時~5時と決まっているため、ご迷惑をお掛けしたが、土曜日お休みを頂いた。

患者さん、スタッフのみなさんすみませんでした。

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さて、昨日は朝9時浜松駅で、まさい歯科院長の政井先生(大学の同級生)と待ち合わせ。

鈴木一先生(大学の二つ先輩)の弟の勇さんに迎えに来て頂き、勇さんの車で、一先生のご自宅へ向かった。

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一先生の車に乗り換え、勇さんの友達のマラソン仲間と5人で乗鞍へ出発。

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エントリー会場は標高1500Mのスタート地点。P1010518

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山を車でひたすら上る。

素晴らしい景色が広がってくる。

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途中渋滞にも巻き込まれ、乗鞍のエントリー会場に到着したのが、午後4時であった。

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さて、宿に着き、着替えをする。

軽く走りましょうか?

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明日のコースを軽く試走することになった。

軽くと聞いて、平坦な道を2,3キロ走るのかなと思って会話を聞くと

「山を4キロくらい登って帰って来ましょうか?」

「そ~~だね、そのくらいが丁度い~~ね。」

という話をしている。

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前日の夕方に8キロ!!??それも坂道を・・・・・!??

と思ったが、内気で和を重んじる私は、笑顔で参加させてもらった。

.P1010522

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勇さんとその友人は、2週間前にウルトラマラソンの中でも過酷なコースで有名な飛騨高山100キロを完走したツワモノである。

行きの車中で、その過酷さを聞いて、ツワモノというより変人だと確信した。

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さて、さて、当日の朝を迎えた。

5時起床し、5時30分朝食。

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7時に、麻生歯科の真野先生と合流。

真野先生も2週間前に、飛騨高山のウルトラマラソンを走った変人である。

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標高1500Mのスタート地点で記念写真。

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スタート地点で開会式が始まった。

スタート地点は標高1500M。

ここからあそこに見える雪山を登り標高2700M地点で折り返し標高1800M地点がゴールになるという説明があった。

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あそこの雪山って、簡単に言うけど、

凄く遠くに見えるんですけど・・・・・・・・・・

本当に、あんな所まで走って行くのでしょうか?

素朴な疑問であった・・・・。

2000人のランナーはテンションが高くなっている。

もう一度、冷静に遥か彼方に見える雪山を仰ぐ私・・・・。

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いよいよスタート!

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キロ6分30秒ペースで登り切ろうと考えた。

最初の5キロは快調。

空気も美味しいし、景色も最高である。

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延々と続く上り坂。

10キロ当たりで、足が上がらなくなって来た。

歩き始めるランナーも、ちらほら目に入る。

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あと7キロだ。

どんなに遅くても歩くのは止めよう!

トライアスロンのトレーニングだ!

そう心に決め、上り続ける。

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ペースがどんどん落ちて来る。

キロ7分・・・・・・・・・キロ8分・・・・・・・・・キロ8分30秒・・・・・。

来たコースを眼下に見ると、多くのランナーが走っている姿が見える。

こんなに登って来たのか・・・・・・。P1010560P1010559

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12キロ地点から雪が見え始める。

待ちに待った雪景色・・・。P1010565P1010566

元気が出てきた。

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しかし、すぐに苦しくなってくる。

空気が薄いのも要因なのかも知れない。

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空気もそうだが、写真でも分かるように、そもそも傾斜が結構きついのだ。P1010544

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何度も何度も、もう歩こう、もう歩こうと、心が折れそうになる。

そんな時、ごく自然な疑問が出てきた。

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なんで、仕事まで休み、7時間も掛け、折角の日曜日に、こんな罰ゲームみたいな苦しいことをするの?

馬鹿じゃね~~の!

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そう思うと、何故か、周りのランナーが修行僧に見えて来た。

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15キロ地点の給水所に到着。

富士登山で言えば、9合目の山小屋のような存在である。

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写真撮影。P1010553P1010554_2

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あと2キロだ。

頑張るぞ!

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16キロの表示板。P1010562

あと1キロで上りは終わりだ。

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ここからが一番苦しい正念場であるが、それを知ってかここからは折り返し地点までは、絶景の氷壁ゾーンという神様のプレゼントゾーンである。

.P1010568

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非日常の風景に、気も紛れる。

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GAMINの時計で17キロになったが、まだ折り返し地点は見えない。

結局、折り返し地点は18.5キロ地点であったが、この想定外の1.5キロが精神的に一番きつかった、いや楽しかった。

 

漸く折り返し地点に到着。

P1010574

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まずは腹ごしらえ。

.P1010577P1010576P1010579P1010578

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ここで、友を待つ事にした。

暫くして、政井先生が到着。

ツーショット写真、パシャリ!!

P1010585

後ろに見えるのはスキーヤーである。

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18.5キロしか走っていないが、腰、背筋、足の付け根が痛い。

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下りは、膝が故障しないように、無理せず6分程度の力で下る事にした。

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P1010570

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26キロの表示板が見えた。

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そこへ、勇さんが現われた。

「丸山先生!ここからキロ4分で駆け下りて、ごぼう抜きしましょう!」

「行きましょうか!」

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勇さんの後ろをついて行こうと思ったが、息が持たない。

GARMINの時計を見ると、脈拍172、キロ3分20秒のペースである。

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む・む・無理っす。

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300M程でギブアップ。

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4分15秒で精一杯。

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流石! フルマラソン サブ3、ウルトラ100キロ サブ10。 

その化け物振りを、見せ付けられた。

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記録、3時間54分37秒、838位。 

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記録証には

あなたは第8回乗鞍天空マラソンにおいて全コースを走破し、マウント乗鞍の大自然を満喫されたことをここに証明します。

と書いてある。

なかなか粋な言葉ではないか。

.P1010602P1010603

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フルマラソン以上の疲労度だった。

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宿に帰り、順番に風呂に入ることにした。

私は、真野先生と仲良く入った。

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肌と肌が触れ合う距離での・・・・・・・・・・・。

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もしかして、私達・・・・・・・。

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っな分けない、写真撮影のために、近づいただけである。

その言い訳が怪しいって?

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風呂上りは、蕎麦の大盛り。P1010595

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同じ苦行を乗り越えた友と、同じ風呂に入り、同じものを食す。

格別である。

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この仲間の会話は異常である。

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レース直後だと言うのに、ニコニコしながら、次のレースの話しをしている。

それも過酷なレースばかりを選んでエントリーをしている。

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夏の蒸し暑い京都の60キロマラソンであるとか・・・・・・

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頭がどうかしているとしか思えない。

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家族の中では、私は変人扱いされているが、どうやら私は正常であることが分かった。

しかし、変人達と過ごした二日間、本当に楽しかった。

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馬鹿と天才は紙一重と言われるが、

苦しさと楽しさも紙一重だな~と実感した旅であった。

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